会社が『生きがい』だと考えて尽くすことが危険な理由

ストレスまみれの日本の職場では仕事が「やりがい」と美化されて、いつのまにか会社が「生きがい」になる。ドイツ人に学ぶ健全な働く姿勢とは?



 

 

コダモンです。(@_kodamon)

 

 

日系の大手上場企業に4年半勤めて、さっさと辞めてきました。

 

 

ドイツの大学を卒業して海外経験の長かったドイツハーフは、ゴリゴリの日系企業で長くは続きませんでした。

 

 

その会社では、周りの同僚も上司もみんな『ワーク』だけが先行して、そこには『ライフ』が無いような働き方をしていました。

 

 

毎日残業して、休日にもメールをチェックして仕事して…そこにワークライフバランスはありませんでした。

 

 

 

そのような環境にドップリ浸かることで、自分にも嫌な変化があらわれました。朝の出勤の足取りが重くなったり、日曜日の夕方からとても憂鬱になったり。

 

 

ストレスまみれの日本の職場で『日本の社会人』をしていたら、プライベートの時間ですら楽しめなくなっていたのです。

 

 

そして、それに気付くのが遅過ぎた。今でもちょっと後悔しています。

 

 


1. 会社に価値を見出さない

 

 

「カイシャの中に自己の価値を見出す」

 

 

そういう意見に関して、否定はしません。 

 

 

人生の価値観は各々違いますし、もちろん誰もがそれを尊重すべきです。

 

 

しかし、わたくしコダモンが4年半という期間を日本の会社で過ごしてみた結果、言えることが1つあります。

 

 

それは…。

 

 

会社は『何かを犠牲にしてまでしがみつくモノ』ではない!

 

 

ということ。本当、これに尽きます。

 

 

会社組織の存在意義は、より良い商品やサービスを提供することで利益を得ること。

 

 

そして、今このブログを読んでいる会社員のみなさんはその一部です。より良い商品とサービスを創り上げる中で、開発、技術、営業、広報、経理、経営…と、1人1人がその組織と仕組みの中の『歯車』となっています。

 

 

そうやって毎日歯車の一つとしてキリキリ働けば、その対価として『お給料』がもらえる。みんなそのために、生きるために働いています。

 

 

そうやって毎日歯車として働いているけれど、その母体でもある『会社』に特別な思い入れがある人はどれくらいいるでしょうか?  

 

毎日通勤する職場は自分の持ち会社ではないし、オフィスは自分の家でもない。上司も同僚も本来は他人だし、そこで支給されるパソコンもデスクも、もちろん自分のものでは無い。実はとってもすっからかんな関係です。

 

 

会社の中に価値を見出そうとする人たちがよく言うのが、「生きがい」や「やりがい」という言葉と感情です。

 

 

でも、この「生きがい」とか「やりがい」という物は、誰がどう頑張っても一方通行の感情なんです。

 

 

その理由は、会社員と会社組織の関係が実はすっからかん…ということもあります。でも、それ以上に…。

 

 

会社はあなたの「生きがい」や「やりがい」なんて興味ない!

 

 

この事実があるのです。

 

 

そう。会社も、人事も、上司も、最終的にあなたを『守ってはくれません』。

 

 

会社員の存在は、所詮サラリーマンやOLという組織の歯車なのです。いかに昨今は売り手市場だと言っても、企業側がその気になれば変わりはいくらでも見つかる。過労になって倒れるまで頑張っても、壊れた歯車はお金をかけて取り替えられるだけ。

 

 

会社に「信頼関係」なんかを期待するのも個々の自由ですが、最終的にはどんな問題もお金で解決されるだけの雇用関係に『信頼』の2文字は危険です。

 

 

 「自分は重要なポジションにいるし…」「もう勤続10年以上だから…」そんなもので安心しようとする人も多いですが、それはただの自己満足の領域。会社はいくらでも代わりを見つけられます。

 

 

 

そのため、会社に価値を見出そうとすればするほど、あなた自身のリスクが高まるのです。

 

 


2. 職場とプライベートを切り離す

 

 

会社員が会社に雇用関係以上の何かを期待することは、危険です。

 

 

そのため、まずは必ず職場とプライベートを切り離しましょう。

 

 

企業組織と向き合う姿勢は、シンプル且つ簡潔であるほど良いです。こう言うとちょっと『サバサバし過ぎ』のようにも聞こえますが、海外ではそれが普通です。(後述)

 

 

そもそも、あなたも仕事のせいでプライベートが犠牲になっていませんか?

 

 

行きたくもない社内の飲み会とか。正直、誘われない方が楽ですよね?

 

 

わたくしコダモンも、日本で勤務していた時にたくさん飲み会を経験しましたが、そのほとんどが『仕事の延長』でした。仕事の付き合いやら歓送迎会やら忘年会やら…どれも本当に時間のムダだった。

 

 

飲み会があるたびに言い訳を探しながら、『何とか会社の人間と距離を置く』ことに専念したけれど、ダメでした。4年半の間、プライベートと職場を完全に切り離す働き方はできませんでした。

 

 

 

そんな中、目から鱗だったのが、ドイツで経験した働き方。

 

 

ドイツ人は、日本人からすれば「ありえない!」と感じるほど、企業組織との付き合い方がドライだったのです。

 

 


3. ドイツ人は常にプライベート優先!

 

 

ドイツのオフィス勤務では、一日8時間、週38〜40時間勤務という勤務形態が多いです。

 

  

わたくしコダモンがドイツで駐在員していた時。現地のドイツ人スタッフは、出社時間も退社時間も自由でした。コアタイムさえ守っていれば、あとの勤務時間の調整は各自の裁量に任されていたのです。

 

 

週40時間をキッチリこなして結果さえ出していれば、誰も文句を言わない。

 

 

例えば、 木曜日までに残業を3時間したから、金曜日は14時に帰宅。こんなことがドイツでは日常茶飯事です。

 

 

 

「良い週末を~」と、金曜日の14時に颯爽とオフィスを後にするドイツ人。

 

 

その当時、日本人駐在員に囲まれてご丁寧に残業していた自分は…指をくわえて見送っていました。

 

 

何はともあれ、担当レベルからプロジェクトマネージャーなどのポジションまで。誰もが自由に仕事を調整して働いていました。

 

 

そしてこれは、取引先などの顧客側も同様です。

 

コダモン:「あっ、もしもし。○○の件でお電話したんですが……」

ドイツ人:「あーそれね。今日もう担当者帰っちゃったわ」

コダモン:「えっ?? では代わりにどなたとお話しすれば……」

ドイツ人:「いいよ、もうオフィス誰もいないし。それ来週までどうせ何も動かないっしょ。良い週末をー (ガチャ!!)」

コダモン:(ツー、ツー、ツー…)

 

 

このような会話は、金曜日の夕方4時くらいに実際に発生します。

 

 

それはそれで困ったこともありましたが、ドイツではこのような働き方でもしっかり成り立っているのです。

 

  

18時以降はメールが読めなくなったり、有給休暇中のメールが自動的に削除されるような大企業も、ドイツにはたくさんあります。

 

 

社員が長時間労働をしないように、長期休暇でしっかりリフレッシュできるように、ドイツ企業は仕事以外のことを従業員には求めません。

 

 

プライベートの時間は上司も会社も取引先も口出し無用!!

 

 

というわけですね。もはや聖域。

 

 

しかも、残業は野放しにされず、社員がしっかり定時で帰宅するようにマネジメントがされています。企業コンプライアンスも非常に厳しいので、ドイツでは『持ち帰り残業』すらも発生しないように徹底されています。

 

 

ドイツ人は、「仕事をいかに早く切り上げてプライベートの時間を増やすか」それだけを考えて働いています。

 

 

早く家族のもとへ帰って一緒に食事したり、友達と飲みに行ったり、サッカー観戦したり、副業に精を出したり。仕事より大事なものがいくらでもあるのがドイツ人です。 

  

 

ドイツで「会社に人生の価値を見出す」なんて話をしたら、完全に笑い話でしょう。

 

 


4.  会社と仕事は『生きがい』『やりがい』ではない

 

 

話を日本に戻します。

 

 

日本は最近「繁忙期の残業上限は100時間未満」などという、ありえないレベルの議論・決議が国を挙げてされましたね。もう「終わってる」と目を覆いたくなります。

 

(合わせて読みたい)

 

  

以前勤めていた会社でも、夜遅くまで残業していると「おっ、こんな時間まで残ってるかー感心感心」などと声をかけてくる上司たち。

 

 

残業すればするほど「仕事をしている」と勘違いして褒めてくる。そうやって『頑張る姿勢』を間違って評価するのも日本の特徴です。

 

 

それは取引先や顧客側も同様で、当時は夜の9時とか10時にもケータイに電話がかかってきました。しかもどうでもいい要件で。

 

 

組織と社会ぐるみで残業してプライベートを犠牲にしているのが日本です。

 

 

「プライベートの充実など二の次!」とでも言わんばかりに働く日本の会社員たち。

 

 

そこまで会社と仕事に尽くして、いったい何が残るの?

 

 

 

 

わたくしコダモンが当時勤めていた会社では、中年のオッサン上司がたくさんいました。そして、その人たちは本当に「会社が生きがい」だと考えていたようなのです。

 

  

「残業しないで早く家に帰ってもやる事がない」 

 

  

「休暇を取ったらどうせ仕事がたまるから休まない方が楽」 

 

 

このような衝撃的な発言を、平然と行ってのける上司がいたのです。

 

 

柔軟な思考を持った若い世代からすれば、「毎日定時で帰りたい」「休みはいくらあっても足りない」となるはずなのに、まさにその真逆を行く思考停止な考え方。

 

 

「会社にいないと何をしていいかわからない」

 

 

そう言っているのと同じことなのです。こちらが悲しくなるほど、会社と仕事でしか人生を設計できない人たち。

 

 

みんな家庭を持っていて、早く帰宅すればそこには奥さんとお子さんがいるのに。家族みんなで食べる晩御飯も、家族団欒の時間も捨てて…。

 

 

奥さんと子供よりも『会社』!

 

 

何が悲しくて、そこまで会社に尽くそうとしているのか? まったく意味不明。

 

 

「このような人間がいる会社でこれ以上働けない」当時は本当にそう感じました。そうしなければ、自分もこの人たちと同じような無機質な存在になってしまう気がして…。

 

 

でも、その時はもう既に手遅れだったのです。 

 

休日を映画館で過ごしている時に、急に脳裏をよぎる仕事の案件

友人と楽しく過ごしているのに、明日の出社を憂鬱に感じている自分

 

 

 

ドイツの大学を卒業して、海外経験も長かったのですが…転職前の自分は心も体も見事に『会社色』に染められていました。

 

 

そんな状況を打破するために、会社を辞めたのです。

 

 


5. プライベート優先で充実した会社員に

 

 

会社にしがみつかない、自由な働き方。

 

 

これをドイツで実際に体験した結果、あっさりと会社を辞められました。

 

 

ドイツ人は、もし仮にワークライフバランスが崩れたら、より良い職場環境を可能にする企業へどんどん移っていきます。

 

 

 

残業はほぼ無しで、有給休暇の取得率は100%。これがドイツではスタンダードなのです。

 

 

そんなドイツ人の働き方は、まさに『グローバルスタンダード』。そして、そこから一歩も二歩も遅れているのが、ストレス大国ニッポンの働き方です。

 

ドイツ人が企業に属して会社員をする目的は、プライベートを充実させるための給料と環境を得る事。「会社が生きがい」「仕事がやりがい」などは二の次で、仕事が終わればさっさと家族のもとへ帰っていきます。

 

 

ドイツ人は、必要最低限の労力と時間を会社に費やして、家族と趣味の時間に全力を注ぐのです。

 

 

ちなみに、転職後のわたくしコダモンは、実際にドイツでワークライフバランスが充実した生活を送っています。

 

 

日本の会社員が企業組織にしがみつく理由は、「年功序列でエスカレーター式の昇給/昇級」や「各種補助と福利厚生」、「たんまりもらえる退職金」といったところでしょう。

 

 

でも、ソレって本当にそんなに大事ですか? 

 

 

プライベートを人生の最後まで犠牲にするような働き方を続けて、お金とか社会的地位がもらえればそれで満足なのでしょうか。

 

 

会社の飲み会ばかりで他に付き合いがない人

深夜まで仕事して帰宅したら家族はもう寝静まっている人

休日出勤で家族サービスもままならない人

 

 

  

ワークライフバランスは、完全に崩れています。 

  

  

わたくしコダモンは、もう会社に自分の人生を委ねるような働き方はしません。

  

  

 

会社との関係をコントロールできるのは自分だけ!

 

 

 

これからも、仕事とプライベートをしっかり切り離して、家族との時間を大切にしながら会社員を続けようと思います。

 

 

コダモン

 

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コメント: 4
  • #1

    やこよ (日曜日, 02 12月 2018 12:34)

    1年以上前の記事に失礼します!
    記載してあるような内容に疑問を持ち始め、外資系への転職を考えている者です。
    ずばり疑問に感じていたけど上手く表現できないなーといった部分を言葉にしていただいた形で、物凄くすっきりしました!
    ドイツ人の働き方に関しての本も読んで興味を持っていた所なので、このブログ非常にタメになってます^_^

  • #2

    Mr. K (日曜日, 02 12月 2018 13:16)

    Kodamonさんへ

    日本の大学を出た後、新卒で日本のIT会社に入社して8ヶ月目のものです。入社2ヶ月を過ぎたありで、この国の労働環境と社会に絶望しました。現在は、より良いワークライフバランスを手にするため、ドイツのベルリンでソフトウェアエンジニアになるべく数ヶ月前よりスキルアップを行っている所です。また、今働いている会社には内緒で転職活動中でもあります。1週間ほど前にKodamonさんのブログに出会い、「辛ければ今すぐ転職すべき」の記事を見て、今転職活動に乗り出せています。ありがとうございました。

  • #3

    Kodamon (日曜日, 02 12月 2018 17:25)

    やこよさん、コメントありがとうございます。
    外資系にも年功序列に従い「日本的な思考」をもつ上司は残念ながらいますが、その企業の経営理念が海外の本社のものとなっていますので、基本的には良い意味でサバサバしている職場環境が多いと思います。上司が外国人になった場合など、特にその「働き方の違い」が垣間見えて、おもしろいですよ。
    転職活動、応援しています!

    (注: このコメント欄には「返信」の機能がありません。よろしければ "contact" もご活用ください)

  • #4

    Kodamon (日曜日, 02 12月 2018 17:26)

    Mr.Kさん、コメントありがとうございます。
    ブログの記事がお役に立ったとのことで、発信する側の冥利に尽きます。とても嬉しいです。
    そして、お話くださった内容は、とても良い動き方だと思います。組織に属しているうちは、契約上求められている仕事をこなして結果さえ出せていれば、あとは「自己のスキルの向上」に思う存分企てるのがベスト。Mr.Kさんは、それを実行しているようです。
    「転職」は決して悪ではありません。自分が「ここにいたい」と思える企業に出会えるのを応援しています。

    (注: このコメント欄には「返信」の機能がありません。よろしければ "contact" もご活用ください)