入社後すぐに会社を辞めたい新入社員はどうすればいいのか?

入社後3年目での離職率はおよそ3割。新入社員の3人に1人は遅かれ早かれカイシャを辞めるけど、本当に辞めたくなったらどうすればいいの?



 

 

4月も半ばになり、新卒のみなさんが新しく社会人生活をスタートさせてから2週間ほどが経ちました。

 

 

新入社員研修が終わり、既に配属先が決まった人もいるでしょう。

 

 

自分が志望していた企業に入社してルンルン気分な人もいれば、入社した途端に現実を突きつけられて学生時代とのギャップに苦しむ人もいるかと思います。

 

 

社会人になりたてのこの時期、皆それぞれ悲喜こもごもな環境で働いている。そして…入社後たった数週間であっても、既に思い悩んでいる人がたくさんいます。

 

 

「もう明日から会社に行きたくない…」

 

 

そのような憂鬱な気持ちで悩んでいる人は、是非参考にしてみてください。

 

 


1. 辞めたい理由と向き合う

 

 

入社後すぐに「仕事と職場が自分に合わない」と感じた人は、自分の置かれた状況が気になって仕方がないでしょう。

 

 

「まだ試用期間中だけど辞めてもいいの…?」「すぐに辞めたら世間体が悪い…」などなど、心配事は絶えないと思います。

 

 

それでもやはり『会社を辞める』というのであれば、まず考えてみましょう。

 

 

 

自分はなぜ辞めたいのだろうか?

 

 

 

そもそも、日本では入社後3年以内でおよそ3人に1人がカイシャを辞めていきます。

 

 

平成27年度の大卒の新規卒業者を対象に厚生労働省が調査した「新規学卒者の離職状況」によれば、入社後3年目での離職率は31.8%という数字が出ているのです。

(厚生労働省HPより)

 

 

入社後2週間でも勤続3年でも、辞める人は辞める』ということです。

 

 

新入社員がそのカイシャに定着しない事は、別に珍しいことでも何でもないのです。

 

 

 

ここで大事なのは、辞める理由が『自分の納得できるもの』である事です。

 

 

 

会社の上司や両親の世代の人たちは…。

 

 

「たった数週間で辞めるなどは甘えだ!」

 

 

「最近の新卒は根性が全然ない!」

 

 

「今辞めたらどこにも再就職できないぞ!?」

 

 

そのような事を言うでしょう。確かに、人生の先輩たちの言うことにも一理あります。

 

 

せっかく就職先に選んだ企業でもう少しだけ頑張ってみる価値があるかもしれませんし、カイシャを辞めるという事は、少なからず将来的なリスクも伴います。

 

 

しかし、そんなものはあなたが納得できる『辞める理由』があればどうでもいい事なのです。

 

 

あなたが入社後たった数週間で「もう無理だ…」と思ったら、それなりの理由があるはずですよね?

 

 

1.1. 仕事

日本のカイシャに新卒で入社した時点では、まだ配属先が決まっていません。一括で採用された新入社員の配属先は、自分の希望部署とは限らないのです。経理など内勤を希望していた人が、営業部配属になる可能性もある。希望が通らず「社会人のスタートを失敗した…」と諦めてしまう若者はいます。自分のイメージと現実とのギャップが大きすぎて、それに耐えられない新入社員はたくさんいるのです。

 

 

1.2. 人間関係

日本の企業組織は年功序列であり、その人間関係は複雑。新入社員にとっては鬼門です。勤続年数だけムダに長くて『自分は偉い』と勘違いする老害な上司がいたり、一番下っ端の新入社員に対する扱いがヒドイ場合もある。そして、それは残念ながら入社してみないとわからない。入社後に目にする職場の劣悪な実態にショックを受けて、そこから逃げ出したくなるのです。

 

 

1.3. ストレス

満員電車や職場の飲み会など、新入社員は仕事以外のストレスにもたくさん遭遇します。通勤が苦痛だと感じる人もいれば、半ば強制のような飲み会に嫌気がさす人もいる。生活のリズムが急激に変化して、大きなストレスとなります。しかしそれは、会社の先輩たちに言わせれば「当たり前」。誰にも相談できずに心が折れてしまう新卒はいます。仕事を本格的に始める前に、そこから去る決断をしてしまうのです。

 

 

あくまでザックリですが、これらがカイシャを辞める理由になると思います。そして、どのような理由であれ、自分の限界を感じたらブレーキをかけること。これが大事です。

 

 

ただ、一つだけ覚えておいてください。

 

 

ここで「もうダメだ…」と思って会社を辞めるならば、それが今後の人生の基準となります。

 

 

例えば、仮に今後の社会人生活で同じような状況に遭遇して限界を感じたら…『また辞める』の繰り返しが待っています。

 

 

要するに、新卒で入社した会社を辞める理由次第で、あなたの今後の人生のハードルの高さが決まってしまうのです。自分の将来のためにも、『ここが頑張りどき』『今が踏ん張りどき』だと感じたならば、なおさら慎重に行動しましょう。

 

 

忙しい毎日の中で「もう会社を辞めたい!」 と思ったら、まずその理由を自分の中で突き詰めること。

 

 

新卒で入社した会社を辞めることは、あなたの今後の人生に影響を与える可能性がある。それを知った上で、辞める理由を『確固たるもの』にしましょう。

 

 


2. 自分のやりたい事を考える

 

 

「もう明日からカイシャに行きたくない…」

 

 

そう思って悩む人は、もともとイメージしていた社会人像があったのだと思います。しかし、いざ入社してみたら、そのイメージと現実とのギャップが大きすぎた。

 

 

その結果、「もう辞めたい」のだと想像します。

 

 

「自分が望んでいた職場に配属されなかった…」

 

 

「毎日の通勤がこんなにキツイとは思わなかった…」

 

 

入社前までは「頑張れる」「なんとかなる」と思っていたけれど、いざ実際に入社してみたら会社員生活のツラさについていけなくなる。いつしか「もう嫌だ…」と思うようになってしまうわけです。

 

 

けれど、ちょっと待ってください。

 

 

あなたが想像していた『会社で働く自分』って、そもそも何ですか?

 

 

期待に胸を膨らまして入社してみたけど、現実に直面したら数日~数週間と経たないうちにガッカリしてしまう。

 

 

でも…。

 

 

 

あなたが会社でやりたい事って結局何なのでしょうか?

 

 

 

もし仮に自分の興味が仕事につながれば、それがシンプルに『やりたい事』です。

 

 

「研究が好きで大学時代も没頭していたから、研究機関で研究職に就けて嬉しい」

 

 

「語学とコミュニケーションが好きだから、今の海外営業の部署が自分には向いている」 

 

 

このような人たちは、入社後に比較的楽しく仕事ができていると思います。

 

 

しかし…。

 

 

誰もがみんなやりたい事を仕事にできるとは限りません。社会人になって就職して、会社でやりたい事がないままなんとなく入社した人は大勢います。

 

 

「とりあえずお金を稼ぎたい」

 

 

「定時で帰宅してプライベートを充実させたい」

 

 

会社にやりたい事がない人は、そういった『仕事とは別のモチベーション』があり、それを充実させるために社会人をしています。

 

欧米人の働き方に代表されるように、仕事とプライベートを切り離して働くスタイルが海外では普通です。この働き方は、当然のように『残業をしない』『職場の人間とは付き合わない』という具合で、ワークよりもライフを優先させる働き方になります。

 

 

最近の日本でも、柔軟な思考をもった若者たちが、欧米のようなワークライフバランスを重視した働き方を求めている。

 

 

これは、「本当にやりたい事が会社とは別にある」というパターンにもよく当てはまります。

 

(合わせて読みたい)

 

 

新卒として入社して、ワークライフバランスを充実させようと頑張る新入社員たち。

 

 

「職場では『仕事だけ』に集中して、プライベートを充実させるぞ…!」

 

 

そのような期待を抱いて入社するのですが、それがなかなか難しい。日本の職場で待っている現実は残酷です。

 

 

部署のみんなは毎日残業しているし、上司も周りも自分に対して『同じ行動』を求めてくる。行きたくもない飲み会に駆り出されたりと、嫌でも会社に長時間拘束されてしまうのです。

 

 

しかも、職場の古参の社員にとっては、自分の仕事を取り巻く全てが『やりがい』であり『生きがい』です。先輩たちからすれば部署の飲み会は参加して当たり前だし、年功序列で生まれる理不尽なことも『当たり前』だと思っています。

 

 

プライベートを充実させるために仕事は早く切り上げたいし、部署の人間関係の構築にも全然身が入らない。『やりたい事』がなかなか見えてこないまま、なんとなく仕事を続けます。そうすると…。

 

 

「新入社員が定時になるとすぐ帰る。飲み会のノリも悪い。アイツは見込みがない!」

 

 

そのような意見も出てきます。『やりたい事』がわからないまま、社内の人間関係も面倒な事態になる。結果的に、会社に行くことが憂鬱になるわけです。

 

 

「仕事に興味が持てない。部署の人間と合わない。余暇もなかなか作れない…」

 

 

そのような状態に陥って「辞めたい」と思う新入社員が出て来るのです。 

 

 

それでも、一つだけ覚えておいてください。

 

 

会社や仕事に『やりたい事』が無いのは当然です。

 

 

働いた事もない、部署に所属した経験もない、ウザい上司やモンスター顧客の相手をした事もない。そのような状況から社会人をスタートさせたばかりの新入社員は、仕事を通す中でようやく『やりたい事』が見えて来ます。

 

 

そして、その『やりたい事』は最後まで仕事には無く、あなたのプライベートの中にしか存在しないのかもしれないのです。

 

 

家族のため、自分の趣味のため、投資のため、余暇のため。あなたが働く理由は、仕事以外にあっても良いのです。

 

あなたの『本当にやりたい事』は会社の業務にあるのか、それとも仕事以外の余暇の中にあるのか? 

 

 

 

まずは、それを自分の中でハッキリさせましょう。

 

 


3. 新入社員だけど辞めてもいい?

 

 

まず、結論から。

 

 

入社後たった1日だろうが、勤続3か月だろうが、3年だろうが…。

 

 

 

本当に辞めたいのなら辞める。

 

 

 

自分が納得できる理由がそこにあるのなら、新入社員でも辞めていいのです。

 

 

もし仮にパワハラやセクハラなどの被害に遭っているのならば、真っ先に辞めること。

 

 

そして、それ以外の『会社での嫌な事』が原因で辞めたい場合でも、あなたが納得できる理由があるのならばそれでいい。

 

 

「配属先が希望部署とまったく違った…」

 

 

「都内の本社で働きたいのに地方の支社に配属となった…」

 

 

そのように悩む人も、1年経てば異動の希望を出せるでしょうし、企業の業績による配置転換などもあります。実績が伴えば社内での交渉の余地が生まれるし、家族などを理由に上司に直談判する選択肢もあります。

 

 

また、希望していた部署や勤務地では無くても、新入社員としてそこで学べる事はいくらでもある。カイシャでの長期的なキャリア形成を考えるのならば、いったん続けてみる選択肢は大いにアリです。

 

 

それでも、それを待たずに辞めたいのならば『それなりの理由』がある。そういう事です。

 

 

また、人間関係が理由で辞めたい人も同様です。

 

 

「上司とまったく合わない…」

 

 

「カイシャと部署の働く姿勢に共感できない…」

 

 

 

このような人間関係には、『当たって砕ける』くらいの気持ちでぶつかれば改善されるかもしれません。新入りの身分で上司に意見をするのは難しいですが、退路を断つ気持ちで行動に移せば、あなたに対する周囲の見方も変わるでしょう。

 

 

会社という企業組織の人間関係は、とても複雑です。

 

仮にあなたの『やりたい事』が職場に無くてプライベートにある場合、上司や年配社員にそれを理解させる事は難しいでしょう。職場と仕事に人生を捧げているような人間とあなたは、根本的に異なる存在。それでも同じ部署で働くということは、お互いの摩擦と人間関係の衝突は避けられないのです。

 

 

 

そのような人間関係の難しさは一度でも乗り切ってみることが大事です。将来転職した場合に、同じ状況が待ち受けている可能性もあります。

 

 

一定期間を同じ部署で頑張っていれば、仕事に慣れたタイミングで『ムダな人間関係とオサラバ』する事もできます。人事異動などもあるし、新卒から1年目〜2年目と経験を積む事で、仕事を適宜にこなしてプライベートの充実に注力できるようにもなる。

 

 

それでも、それを待たずに辞めたいのならば『それなりの理由』がある。そういう事なのです。

 

 

自分が納得できる理由がそこにあるのなら、新入社員でも辞めましょう。

 

 


4. 辞める前に必ず確認する事

 

 

「次こそ自分が納得できる就職をしたい…」

 

 

そのように思い立ったら、これからの社会人生活をさらに充実させるためにも、ちょっとした下準備を心がけましょう。

 

 

あなたが新卒で入社してすぐに「もう辞めたい…」と思った会社は、まがりなりにも自分で選んだ会社です。その事実をしっかりと受け止めながら、改めて将来のビジョンを考えてみることが大事です。

 

 

もし仮にあなたが単純に「違う会社に行けばいいや…」と思っているのならば、要注意。

 

 

それは『隣の芝生が青く見えるだけ』です。

 

 

同じ日系企業の、しかも同じような分野での転職では、これまでと同じような地雷を踏む可能性があります。先ほど言ったように『また辞める』の繰り返しにならないように、これまでの経験を活かして「自分にとって最大のNG事項は何か?」ということを明確にしましょう。

 

 

転職は『無いものねだり』になってしまうと、必ず失敗するからです。

 

 

「給料が少なくても良いからとりあえず定時に帰宅したい!」

 

 

「通勤がキツ過ぎるから徒歩圏内で働きたい!」

 

 

「人にあまり会わなくても完結できる仕事がしたい!」

 

 

人によって様々だと思いますが、いわゆる “第二新卒” として再就職をするならば『自分にとって1番大事なこと』をもう一度よく考える事。

 

 

 

何を基準に次の社会人生活をスタートさせるのか?

 

 

 

それが大事なのです。 

 

仕事や通勤、人間関係のストレスなど、あなたが「もう辞めたい…」と思った1番の理由を突き詰めたら、それが確固たる理由としてブレないようにしましょう。転職活動や将来の社会人生活の中でも『自分が納得して辞めた』という事実がとても重要です。

 

 

人によっては、企業に再就職して組織に属すよりも、フリーランスとして生計を立てる方が向いている場合も大いに考えられます。入社後たった数日や数週間で辞める決意をしたのであれば、本当にやりたい事を実現させる環境を選びましょう。

 

 

辞める事を決断したあなたに対して、周りの大人たちは…。

 

 

「せっかく大手に就職したのにもったいない!」

 

 

「今辞めたら次の就職で不利になるだけだ!」

 

 

そのように言ってくる。でも…。

 

 

 

彼らはみんな『新入社員で辞めた経験が無い人達』です。

 

 

 

自分で経験をしてもいないクセに大それた意見をのべる相手に、耳を貸す必要はありません。せっかく一大決心をして会社を辞めるのだから、あなたの『本当にやりたい事』と向き合うことが大事です。

 

 

そのやりたい事が仕事の中にあっても、はたまたプライベートにあっても。

 

 

あなた自身が幸福になれるのならば、それが正しい生き方です。

 

 

 

 
・会社のラボで研究する人も、週末はガレージで車をいじる事が楽しみだったり。

・工場の製造ラインに立つ人も、余暇は語学学校に通いつつ海外移住を目指したり。

・外回りの営業で駆けずり回る人も、週末の家族との時間が何よりも幸せだったり。
 

 

 

会社員の人生における大事なものは、会社になくて当然です。新卒で入社した企業に一生涯勤めるのも良いですが、それは素晴らしいことでも何でもない。

 

 

自分に合わなければ辞めてもいい。それが入社後数日でも、数週間であっても。

 

 

 

人生における『本当にやりたい事』のために働きましょう。

 

 

 

新入社員で会社に入社したという事実は、この先の長い人生のほんの些細な出来事でしかありません。

 

 

不安や不満から転職を思い立つことは、決して悪ではありません。

 

 

あなたと同じように、入社後すぐに思い悩んでしまう新入社員は、大勢います。

 

 

自分がしっかり納得できる理由があるのならば…。

 

 

その会社、辞めてもいいのです。

 

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