サービス残業をしないで職場の『嫌われ者』になる!

悪質な『賃金不払残業』も、サラリーマンがやりがちな『持ち帰り残業』も、全部サービス残業です。



 

 

コダモンです。(@_kodamon)

 

 

あなたも『サービス残業』の経験がありませんか?

 

 

サービス残業とは、賃金不払残業のことです:

  

賃金不払残業とは、所定労働時間外に労働時間の一部又は全部に対して所定の賃金又は割増賃金を支払うことなく労働を行わせることを言います。これは労働基準法に違反する、あってはならないものです。

(出典: 厚生労働省HP 「賃金不払残業ってなんですか」) 

 

 

そうです。サービス残業は違法。そして、基本的には『あってはならないもの』。

 

 

しかし、いまだに日本のいたるところで横行しています。

 

 

厚生労働省の「賃金不払残業(サービス残業)の解消のための取組事例集」を見ると、平成23年から24年の1年間に残業に対する割増賃金が不払いになっているとして是正を受けた企業の数は、1,312企業です。支払われた合計金額はざっと145億9,957万円。

 

 

しかも…。この時の1企業での最高支払い額は、建設業関連の会社に対する26億8,844万円です。どんだけ社員の残業代をため込んでたんだコレ…。

 

 

さらに、驚くなかれ。

 

 

厚生労働省が昨年発表した「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成29年度)」の中にあった数字がコチラ:

 

 

なんと、2017年には過去最高額となる446億4,195万円になったのです。是正企業数は、1,870企業。

 

 

同じ基準で調査した6年前の数字よりも、確実に増えている。

 

 

是正対象が増えたということは…ブラック企業が減ったから喜ぶべきなのか?

 

 

わたくしコダモンは、これを見ても手放しでは喜べません。日本のヤバイ働き方を考えると、「氷山の一角が崩れ始めただけ」のように見えるからです。 

 

 


1. サービス残業はみんなしている!?

 

 

これまで日本とドイツで会社員生活を送ってきましたが、自分は『数字に残るサービス残業』を経験していません。

 

 

日系の大手企業に勤めていた時も、会社で残業した分は15分単位でしっかり申請できていました。

 

 

しかし…。『数字に残らないサービス残業』となると話は別。思い当たるフシはいくらでもあります。

 

 

休日に飛んでくる会社からのメール

 

 

自宅に仕事を持ち帰ってする『持ち帰り残業』

 

 

海外出張のために週末を返上して前乗りで現地入り

 

 

当時の自分は上司の見よう見まねで働き、このような対応が “当たり前” だと思っていました。しかし、実はこれらも立派なサービス残業。それでも、残業代を請求したり代休を申請することは最後までありませんでした。

 

 

そして、日本にはもっとヤバい現場がたくさんあります。

 

 

厚生労働省が発表する是正内容からも、明らかにブラックな実態が見えてきます。

 

 

「IDカードの出退勤時の打刻時間とは違う時間を、労働者のパソコンから勤怠システムに記入させる」

 

 

「実際の記録よりも少ない残業申請をさせる。または退勤時の打刻時間がない。」

 

 

企業側は「社内チェックが甘かった」「労働時間が適正に管理されていなかった」などと釈明したそうですが、これは明らかに組織ぐるみのサービス残業です。

 

 

日本の職場は集団行動と年功序列で支配されているので、嫌でも上司や周りの行動に合わせなければいけない雰囲気がある。1人だけ帰るには勇気がいるし、みんなが毎日サービス残業しているから「自分も…」となってしまう。

 

 

残業代を申請しづらい日本の職場の風土がサービス残業の原因でしょう。

 

 

でも…。

 

 

 みんながサービス残業をしているからといって、必ずしもそれに従う必要は無いのです。

 

 


2. サービス残業をする理由は一つもない

 

 

わたくしコダモンは現在ドイツのドイツ企業で働いていますが、ドイツでは基本的に残業代は出ません。

 

ドイツでは、そもそも残業が発生しないように職場と個人の仕事量が調整されています。仮にドイツの職場で残業が発生した場合は、その分を余暇にあてがうことができます。残業したら別の日に早く帰ったり、一定の残業時間が貯蓄されれば代休を取ることもできるのです。

 

 

ワークライフバランスの宝庫でもあるドイツでは、時間外労働が社員の負担にならないよう上手にマネジメントされています。

 

 

労働者にとっては、とてもありがたい環境です。

 

 

また、企業コンプライアンスが非常に厳しいのもドイツの特徴。これまで2年以上オフィスワーカーとして働いていますが、サービス残業はおろか残業もほぼゼロです。

 

 

このような環境に身を置くことではじめて、日本の企業でたくさん残業をしていた当時の自分を冷静に振り返るようになりました。そして、「なぜ自分はサービス残業などしていたのだろう?」…と、疑問視できるようになったのです。

 

 

繰り返しになりますが、サービス残業は違法です。

 

 

日本では『サビ残』などと略されて当たり前のように扱われていますが、企業は従業員に賃金不払残業をさせたらその場でアウトです。持ち帰り残業などの、一見会社側には非が無いように見える残業も、しっかり自分で勤怠管理をして残業申請をすれば、企業側はそれに対応しなければいけないのです。

 

 

そして、一般的に「残業代が出ない」と言われるケースにも要注意です。

 

 

例えば外資系企業。年棒制に合意していても、日本の外資系企業では残業代を請求できます。日本の労働基準法に則る必要があるからです。所定労働時間以上の残業代も、時間外手当も休日手当も、どれも全て請求できます。

 

 

また、法律上、管理職になった社員には残業代を支払わなくて良いことになっています。その理由に『勤務時間の自由裁量』があるのですが、それも悪用の対象になりがち。管理職になったはいいものの、勤務時間が自由になるどころか部下もつけてもらえずに、ただの従業員としてさらに厳しい仕事を任せられてしまう。残業を記録させないためだけに管理職に仕立てあがられるケースがあるのです。身を粉にしてたくさん残業しても、残業代すら出ないのは辛い。

 

 

残業そのものが労働基準法で規制されているのに、サービス残業なんてもってのほかです。

 

 

ただでさえ残業は憂鬱だし、その残業に対して賃金すら払われないならモチベーションはゼロでしょう。会社と上司に対する不信感が募るばかりです。

 

 

会社員が企業に貢献した分の対価は、「やりがい」でも「企業愛」でもない。お金です。ボランティアじゃあるまいし、働いた分だけ賃金をしっかり払ってもらわないとやってられません。

 

 

しかし実際は、飲食店やIT関連など、その業界の特殊性からサービス残業が不可避という現場も多々ある。ネット上にも、サービス残業を当然のように強要される労働者の悲痛な声が溢れかえっています。

 

 

「下積みが大事だから」「客待ちの待機時間が長いから」などの理由で、長時間労働とサービス残業が常態化してるらしい。

 

 

それでも…『サビ残は当たり前』という風潮は日本だけのヤバい実態なのです。

 

 

少なくともドイツ人は、どのような業界であれ『自分のメリット』にならないサービス残業は絶対に受け入れません。仮に賃金不払労働が当たり前の飲食チェーン店がドイツにあったら、その企業には人材が定着せず存続できないでしょう。コンプライアンスも黙ってはいません。

 

 

日本では「サービス残業が多い業界は○○!」などとよく聞きますが、それがあたかも定説のように扱われること自体が間違っています。仮に人件費削減などのコストカットが原因でサービス残業が強要されているのであれば、それは会社側の問題であって、労働者には本来関係のないことです。

 

 

日本の会社や上司には「どうせみんな辞めない」「部下はどうせみんな従う」という驕った(おごった)考えがあります。そのせいで、社員の仕事が増える事にも、社員が長時間労働にも無関心なのです。それを受け入れてしまっては、自分が損をするだけ。

 

 

ましてや、バブル期からサービス残業をひたすら続けてきたような上司に付き合う必要もありません。コンプライアンスの意識などさらさら無いオッサン世代からは、パワハラまがいの残業強要などもあるでしょう。でも、自分を守るためにも、そのような人や環境には真っ向から対立しなければなりません。

 

 

 そのためにも、まずはサービス残業を拒否しましょう。

 

 


3. サービス残業を拒否して周りから『嫌われる』

 

 

会社との交渉を通して違法性を指摘して、組織に直接訴えてサービス残業に反対することは…いち社員には難しい。

 

 

労働組合で団結したり、労働基準監督署に報告するなどの『正攻法』もありますが、それを主導するのも大変です。

 

 

そのため、まずは自分の身を守ることに専念します。

 

 

やる事は単純で、自分がサービス残業をしないという意思を周りに伝えること、です。

 

 

これは、言うは易しで、実際に毎日サービス残業を繰り返す人にとっては難題でしょう。「そんな…いきなり断れない…」そうやってガクガクブルブルする人が多いと思います。それでも、やるっきゃない。

 

 

まず一番やっかいなのは上司ですが、はっきりと「今日はもう帰ります」「明日やります」と伝えましょう。もしくは、「今日はこれから予定がある」「習い事がある」などの理由をつけてもいいです。

 

 

小言を言われたり、その場で説教が始まるかもしれません。ブラックな職場ならば「仕事を終わらせろ!」「お前の仕事は誰がやるんだ!?」などと高圧的に言われることでしょう。それでも、関係ありません。あなたの手元には「残業代が出ないなら今後も残業はしません」という強いカードがあります。

 

 

あなたが断るのは、サービス残業という違法行為です。それを忘れずに。正義は絶対的にこちら側にあるのです。

 

 

「残業するのはお前自身の問題だ!」「仕事が遅いからだ!」などと言われても、動じないこと。社員一人一人の能力を考慮して仕事量を調節するのは、他でもない上司の仕事です。残業前提でしか仕事がまわらない職場は、上司が無能で部下に甘えている証拠。

 

 

何はともあれ、サービス残業を拒否したあなたは、その場で「扱いにくい人」「空気を読めない人」「職場の和を乱す人」のレッテルを貼られます。でも、それでいいのです。その会社は、故意か過失かはさておき違法行為を続けているのであり、あなたは違法な行為に従うことを拒否しているだけ。

 

 

1度でもサービス残業を断って帰宅することができれば、もうほぼ成功です。

 

 

上司や同僚に対して「この人はサービス残業を断るやっかいな人」という明確なインプットができた事になります。結果的に、相手が容易に残業を強要できなくなるのです。

 

 

上司からは「めんどうな奴」と思われ、同僚からは「自分勝手でずるい奴」と思われる。サービス残業が当然のように行われているブラックな職場において、それを断ったあなたは周りから嫌われるでしょう。

 

 

でも、それでいいのです。

 

 

サービス残業は違法です。(3回目)

 

 

仮にサービス残業を断ることで、上司から「仕事をふられなくなった」「ありえないほど仕事を増やされた」などのパワハラやいじめに遭ったら、その職場はもう真っ黒です。転職を真剣に考えましょう。

 

 

ちなみに、これまで行ったサービス残業の時間をエクセルなどに自分で勤怠管理をしておいて、残業代を請求するような姿勢を見せることも効果的です。残業代請求の時効は2年だそうです。(参照元: 労働問題弁護士ナビ)

 

 


4. サービス残業をしないでストレスを減らす

 

 

労働者の権利というものは、実際に働く私たちが思っているより強力です。

 

 

『雇用』という形態で働いている人は、みんな労働基準法で守られているので、誰もが残業代を支払われる権利があるのです。日本におけるサービス残業の横行は、会社側がその権利を無視しているだけ。もしくは、そこで働く社員が無関心であること、泣き寝入りして諦めてしまっていることが原因です。

 

 

周りの人間がみんなサービス残業をしている時、上司が当たり前のように残業を強要してきた時。そのような時は、まずその事実を受け入れないで疑問に思いましょう。残業手当も出ないのに時間外労働をする事は、普通じゃないのです。厚生労働省の是正を受ける会社はどんどん増えていますが、あなたの会社はそれをくぐり抜け、今後もブラックな体制が変わらないかもしれません。

 

 

これまでも、これからも。あなたの会社ではサービス残業が無くならないかもしれない。

 

 

だから、サービス残業は『拒否した者勝ち』なのです。

 

 

残業はそもそもしたくない。それなのに、「ウチは残業代が出ない」と知りながら、夜遅くや休日にまで仕事をさせられること。それは、ストレス以外の何ものでもありません。いつか心身に支障をきたしてしまうでしょう。そうなる前に、自分の労働者としての権利を脅かす、違法であるサービス残業を断るのは当然なのです。

 

 

これまでおとなしくサービス残業をしてきたのに、急にそれを断ることで、あなたの緊張とストレスは最高潮に達するかもしれません。でも、その行動は何一つ間違っていない。叱責されても、周りに嫌われても、自分の残業時間が減ることと賃金不払残業が無くなることが1番大事なのです。そして、1度でも断ることに成功すれば…心の重荷が一気に軽くなります。

  

逆の立場になったらどうでしょう? もしあなたがブラックな上司の立場であれば、「文句を言わない部下」「おとなしく従う部下」そして「いつも通りサービス残業する部下」に真っ先に仕事をふるでしょう。それが1番楽だから。それにおとなしく従うのは損をしてるだけ! ということです。

 

 

ダメ上司の怠慢に付き合いたくないですよね? だから、職場の空気を読まずにどんどんサービズ残業を断るのです。

 

 

「サービス残業はしない」という意思を周りに示すことでしか、サービス残業はなくならない。

 

 

そのためにも、「サービス残業をしないで職場の嫌われ者になる」という道を通る必要があるのです。

 

 

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