海外移住はドイツがおすすめ! ドイツ在住15年だから言えること

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コダモンです。(@kodamon)

これまで通算15年ほど海外で暮らしてきました。

ドイツ在住歴も、かれこれ10年以上になります。

ドイツの大学を卒業してから日本へ帰国し、いったん日本の大手上場企業に就職してみたけれど4年半でお腹がいっぱいになり転職。

今はドイツ国内のドイツ企業に勤めています。

日本とドイツの両方で実際に社会人を経験したわけですが、ドイツという国はとても暮らしやすい国です。

コダモン
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かなりおすすめ


そこで今回は、『移住をするならドイツがおススメな理由!』というテーマで、実際に長年ドイツで暮らすコダモンが教えます。

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ドイツはヨーロッパでも安全な国

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まず、海外で暮らすにあたって気になるのがその国の治安

経済平和研究所の調査によると、日本は世界平和度指数で第12位に食い込む世界でも有数の “平和な国” です。
(Global Peace Index 2021, 2022年5月時点)

日本は世界でも有数の平和な国なので、移住ともなればなおさらその国の治安が気になることでしょう。


でも、ご安心ください。


ドイツの平和度指数ランキングは17位です。


これは、北欧やスイスなど『治安が良くて有名な国』に次ぐ高順位。
 
コダモン
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ドイツはかなり安全


スペイン(同31位) やフランス (55位) などと比べると、ドイツの順位の高さがわかります。

実際に長年住んでみて、身の危険を感じるような出来事は一度もありませんでした。

欧米諸国は基本的に競争社会なので、社会人生活をしているとシビアに感じる部分も確かにあります。

ですが、それ以外はいたって平和

日常生活の中で身構えて行動する必要はありません。

それでも…。

ドイツはあくまでも”海外”なので、やはり日本とは違います。
 

ドイツで注意するべきところ


あくまで参考程度に。

ドイツに移住する場合は、次のような事を知っておくと良いでしょう:

排他的な極右勢力/政党が存在する!

極右の存在は危険因子です。かいつまんで言えば、「ドイツ人最高!」「外国人は追い出せ!」という思想だからです。旧東ドイツにあたる地域では、国家主義を掲げる極右勢力が急伸していて右傾化するドイツ人が比較的多くいるとされています。


日本の反社会的組織にあたる『マフィア』がいる
!

次に『マフィアの存在』がありますが、これは普通に生活していればまず接点はありません。ただし、裏社会では様々な派閥や犯罪組織が暗躍している(らしい)…ということは知っておきましょう。当然のことながら、何か不運な間違いが起きないかぎり日常生活では無縁です。


ドイツ人も被害に遭うほど巧妙な軽犯罪がある!

ドイツをはじめ欧州では軽犯罪が多く、東欧など国外から来る犯罪グループなども存在します。現地人ですらも「電車内で置き引きされた」「路駐していたら窓ガラスを割られて荷物を盗まれた」などの被害に遭う事があります。


飲酒や違法薬物のハードルが日本より低い!?

ドイツではビールなど指定されたアルコール類は16歳以上から購入可能で、昼間から酔っ払い同士の小競り合いに遭遇することもあります。また、大麻が合法的に購入できるオランダが隣国であったりと、違法薬物が日本以上に身近に存在している印象です。



…と、このようにいくつか例をあげましたが、どれも全て普通に暮らしていれば無関係というレベル。

コダモン
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基本的には大丈夫


ドイツの大都市は人種も文化も多種多様のなので、そこで暮らす日本人は良い意味で”その他大勢”です。『外国人だからトラブルに巻き込まれる』という事はほぼありません。

ざっくりな感覚としては、夜の街を若い女性が一人でウロウロするのはちょっと危険…という程度。

ドイツの街中では警察官も頻繁に巡回しているので、心強い。

トータルとして、ドイツは日本人が暮らすには十分安全! だと言えます。

ドイツは医療保険システムも充実

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ドイツは世界でも有数の医療保険が充実した国です。

日本はドイツをお手本にしている部分がたくさんありますが、そのうちの一つが医療制度。日本の医療制度は、明治時代初期にドイツの医療制度を規範として作られました。

(「日本とドイツの医療システムの違い」, 2019年11月時点)


ドイツの医療保険制度は長い歴史があり、日本もかつて参考にしたほど優れています。

ドイツに住む人は、みんな医療保険に入らなければなりません。移住者も留学生も、失業者も保険加入が必須です。

要するに、ドイツは日本と同じように国民皆保険の国なのです。保険料も所得に応じます。

コダモン
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制度に安定感がある


これまで長年ドイツの保険制度にお世話になりましたが、何一つ不自由はなかったです。

簡単なケガや病気の治療などから『妻の出産』や『乳幼児健診』まで、一通りの医療機関とその対応を経験してきました。

法定保険に入っていましたが、訪れた病院やクリニックの設備はキレイだし現地の人々の対応も丁寧。

実体験から、大きな困りごとは無かったと言えます。

コダモン
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医療系は充実してる印象


ワンランク上の保険を希望する人のためにも、ドイツには法定保険の他に『プライベート健康保険』があります。

ざっくりと説明すれば、この保険には法定保険ではカバーされない検査や治療内容が含まれていて、「待ち時間が短い」「入院の際は個室を選べる」などの質の良いサービスがある。ただし、その分割高で条件付きです。

プライベート保険は、一定の収入以上の人や自営業もしくは公務員向けの保険です。

(※ドイツの保険制度やその仕組みに関しては、他に細かく説明されているサイトがあるので割愛!)

ドイツと日本は接点がたくさんある!

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あまり広く知られていませんが、ドイツは意外と親日国です。 

多くの日本人がドイツに定住するのも頷けます。

令和5年時点でのドイツの在留邦人数はおよそ4万2200人で、欧州圏では英国に次ぐ2位という多さ。世界的に見ても邦人数で第8位となっています。

(JETRO-概況・基本統計|ドイツ, 外務省|世界いろいろ雑学ランキング, 2023年2月時点)


このように、実際に数字で見てもドイツが日本人にとって比較的人気な移住先であることがわかります。

ドイツに住む日本人が多い背景には、ドイツが世界有数の先進工業国である事実以外にも『日本人が定住しやすい環境が整っている』という事があります。

コダモン
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暮らしやすい環境


ドイツには日本との接点がたくさんあるのです:

ヨーロッパ最大規模の『日本人コミュニティ』がある

ドイツ西部に位置するデュッセルドルフという街は、ドイツでも中規模の街ながらパリとロンドンに次ぐヨーロッパ第3位の日本人コミュニティが存在します。およそ8400人の日本人が居住しており、約600社の日系企業が進出している。日本総領事館や日本人学校もあり、ドイツ国内における日本文化の発信拠点とも言えます。

(Düsseldorf Nähe trifft Freiheit2023年2月時点)

ドイツでは日本食ブーム!

ベジタリアンとVegan(ヴィーガン)用食品が急速に増加するドイツでは、日本のヘルシーな料理や食材にも注目が集まっています。最近ではスーパーなどでも日本食コーナーを設ける店舗があり、お寿司や枝豆などをパックで売っているお店もあります。

(「ドイツ食品事情と日本食の可能性」,2019年11月時点)

ドイツ人は日本に関心がある!

コロナ禍により訪日旅行客数は近年激減しましたが、2019年のコロナ以前はドイツ人の訪日旅行客数は年間約22万人で欧州諸国では第3位。2022年度に人数こそ減少したものの、欧州勢では第3位をキープ。日本への関心が比較的高い事がわかります。

(JNTO-日本政府観光局 月別・年別統計データ, 2023年2月時点)

日本人なら滞在許可も取得しやすい?

ドイツでは、日本国籍を有する人は条件さえ満たせば基本的に誰でも滞在許可を入手できます。いわゆる『長期滞在ビザ』のことですが、必要書類を揃えれば、短期滞在として認められる90日間の滞在中に有効な長期滞在許可を入手する事が可能です。


移民が多いドイツでは、はからずも申請者の出自や環境によって滞在許可をゲットするまでのプロセスが『スムーズにいくかどうか?』変わることがあります。

移民の中には、犯罪歴をゴマかしたり経済的な理由だけでドイツへの移住を目論む人もいる。

そのような中、ルールをしっかり守って書類の不備やトラブルが少ない日本人にはクリーンなイメージがあるのだと想像します。

ドイツで実際に生活していても、日本人に対するイメージはポジティブであると感じます。

日常生活の何気ない会話の中でも「日本人は礼儀正しい」「日本食は素晴らしい」などと言ってくれる人も多く、ドイツ人の多くは親日だと言えます。

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ドイツ人はワークライフバランス重視

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日本とドイツでサラリーマンをやってみてつくづく思うのが、ドイツのワークライフバランスは本物だということ。

ドイツでもう何年も働いていますが、今でもやっぱり「いいなぁ」と感じます。

多くのドイツ人は長時間労働を避けるため、労働時間の長さも日本とは異なります。

ドイツ人の1人当たりの年間労働時間はおよそ1,371 時間です。日本は1,719時間。

(出典: JETRO – 同上)

同じ先進国、同じ経済大国でも、ドイツ人の方がより効率的に働いている。それは労働生産性にもしっかり表れています。

そして…。

ドイツには基本的に残業がありません


ドイツ人はルールに従って働き、決められたことをキチっと守る。そのあたりは日本人にも共通しますが、ドイツと日本の決定的な違いはドイツは個人主義だということ。

これが、ドイツ人の働き方にも反映されています。

ドイツでは常に『個』が優先され、組織もそれを理解している。ドイツの職場では、みんな基本的に各自の裁量と判断で仕事をしているのです。

コダモン
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集団行動がない


ドイツの会社員は基本的に定時で帰宅することを前提としているので、日本の『付き合い残業』のような足の引っ張り合いがない。

「上司の目を気にして残業」「周りの目を気にして残業」というような不効率なことがなく、ドイツ人は仕事が終わればさっさと帰ります

家族と過ごす時間などプライベートを充実させるのが大好きなドイツ人。

そのような人々と一緒に働く環境に身を置くことで、心身ともにリラックスした状態で働くことができる。日本で経験した激務やストレスが遠い昔のことのように思えます。


コダモン
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もう戻りたくない…


また、ドイツではコンプライアンスの遵守が厳しく管理されるため、いわゆる労基に違反するような長時間労働はありません。有給休暇も、所定の年平均28日間を基本的に全消化します。

プライベートを大切にするドイツ人は、『ワーク』よりも『ライフ』を優先させて働くのです。

ここに注意! ドイツで暮らすデメリット


さて。

ここまで長々とドイツの良い所ばかり語ってきましたが、ドイツのヤバい部分もちゃんと紹介します。

結論から言うと、日本からドイツへ移住する人の中には…。


ドイツ生活を苦痛に感じる人もいます。

その一番の理由は、ドイツ人のサービスに対する姿勢

皆さんもご存知の通り、日本人はサービス精神が旺盛でそれはもはや国民性です。

日本人の気配りは素晴らしいため、それがいたる所で優良なサービスとなって提供されています。

そのような高品質なサービスはやはり日本でしか経験できない。そのため、ドイツに移住した場合はこの部分がネックになります。

そうです…。


ドイツでは低レベルのサービスが当たり前!なのです。


これには、長年ドイツに住むドイツハーフでさえもイライラします。

コダモン
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マジでイラつく


実際に暮らしてみるとある程度は慣れますが、日常生活でストレスを感じる場面は少なくありません。

ドイツには次のようなイライラ要素があります:

市役所などの公的機関の対応が悪い!

ドイツのお役所は絵に描いたようなマニュアル対応しかせず、とことん融通が利きません。ドイツ語表記しかない、誰も何も教えてくれない、整理券もない…。同じマニュアル対応でも、日本のサービス精神や親切さからは程遠い『サバイバル現場』です。


ドイツ食は正直、
微妙!

ドイツ食は飽きます。これは個人差では無く、単純に種類が少ないから。ドイツ人の多くは食に対するこだわりが薄い印象で、日本人からすれば理解不能なほど『お決まりの食事』だけで満足できてしまう。外食のバリエーションも日本より少なく、物足りなさを感じるでしょう。


「サービス精神の無さ」がヒドい
!

ドイツでは電車やバスなどの公共交通手段が遅延するのが当たり前。日本のように時刻表通りに運行することはほぼ無く、電車がホームの目印通りに停まることもない。飲食店の店員など、不機嫌なのを隠そうともせず無愛想に働いている事もあります。


これらには、正直いまだに「イラッ!!」とさせられます。

特に、市役所などの公的機関。これがヒドイ。

コダモン
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マジでヒドイ


ドイツのお役所は対応が冷たい場合が多かったりと、とにかく色々苦労させられます。

そして、何をするにも時間がかかる。「書類を受け取りたいだけなのに、1時間も2時間も待たされた」ということが頻繁にあります。

場合によっては日本では当たり前の『番号札で順番待ちをするシステム』すら導入していない場所もあり、行列が建物の外まで続くようなカオスと化した現場も実際に見てきました。

このあたりにドイツ人の不親切さをとことん感じます。

「外国人局で滞在許可の取得手続き」「住民局で住民登録」などは移住の際は誰もが必ず通る道なので、お粗末なお役所事情で心が折れないように注意しましょう。

日本人からすれば、ドイツ人のサービス精神のなさはカルチャーショックです。



いかがだったでしょうか?

最後にちょっとだけデメリットな部分が強調されてしまいましたが、それでも結論としてはドイツはとても暮らしやすい国!です。

欧州の違う国へ出張したり旅行した時など、他の国の生活様式や文化を体験するたびにドイツの良さを再認識します。

コダモン
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やっぱりドイツが良い


海外では日本の常識が通用しないので、困りごとがあるのは当然です。

それを考慮しても、ドイツはやっぱり住みやすいと実感します。

海外移住を検討する場合は、是非ドイツを候補にあげてみてください。

コメント

  1. 海外移住にドイツとポーランドを入れています。