私たちが働く理由 – 会社と仕事には無い『幸せ』を考える

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コダモンです。(@kodamon)

日本とドイツでサラリーマンをしてみました。

働き方・働く文化の全く異なる2つの世界を経験して、仕事が人生に与える影響の大きさを改めて実感した。

『幸せ』や『幸福』の形は人それぞれであり、幸せの感じ方も異なります。

それでも、社会人が会社や仕事に割く時間は人生単位で見ても大きく、職場環境や労働環境の人生に与える影響も大きい。

そんな今回は、働く人の幸せについて考えていきます。

コダモン
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いきます

 

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ワークライフバランスで幸せになる

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ワークライフバランスとは、仕事と私生活の調和。 

働く人の生き方に多様な選択肢をもたらす、とても大切な考えです。 


仕事を最小限のストレスでこなしつつ、家族や友人との時間や趣味の時間などの『余暇』を大切に過ごす働き方。 

それは、誰もが理想とするワークライフバランスです。

コダモン
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余暇が大事


仕事がストレスでも、家に帰ればゆっくりと過ごす時間が持てる。または、そこには温かい家庭がある。

日々の業務が大変でも、休日は自分の趣味に没頭したり家族で一家団欒でリフレッシュできる。

これがワークライフバランスです。

そうやって心に余裕ができれば、周りの人間に気を配ることが可能になる。

相乗効果的に『幸せ』が生まれるのです。

心に余裕が無い人は自分の事だけで精一杯。仕事のストレスが「やりたいこと」「大切なこと」を見失わせています。それを変えるには、自分を幸せで満たすことが先決です。


『ワークライフバランス』と『幸せ』の関係性はとても密接。

しかし…。

それがなかなか実現できなのがストレス大国ニッポン。

毎日残業して有給休暇もロクに消化できない。海外では考えられないほどの長時間労働とストレスです。


日本企業に4年半勤めていましたが、当時は毎日が憂鬱で幸せを感じる余裕がなかった。

コダモン
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会社行きたくなかった


毎日何らかのストレスを感じながら、職場の面倒な人間関係にも耐えて…自分が気づかないうちに心身を酷使していた。そして、そのような生活には『幸せの居場所』が無かったのです。

同じように働く会社員は多いだろうし、ブラックな職場で本当に苦しい毎日を送っている人もいる。

そもそも、私たちは何のために働いているのでしょうか?

「幸せは買えない」


ウルグアイの元大統領で草花栽培者の、Jose Mujica氏。 

彼は、その質素な暮らしから「世界で最も貧しい大統領」として知られていたそうです。 

インタビューの抜粋から、現代のワークライフバランスと『幸せ』を考えてみましょう。 

(YouTube, Pepe Mujica – Uruguay – Der Mensch,[11:30〜13:50],2020年3月時点)


「プランと予定で埋め尽くされてしまっている人生。 

そのような人生で、どうやって『幸せ』になれるっていうんだい? 

この社会の狂気じみているところさ。


誰もがあくせく生きている。誰もが生き急いでいる。

だが、それに気付いたときには時すでに遅し。人生はもう過ぎ去っているよ。 

我々は今、資本主義に支配された世の中で生きている。

より多くお金を稼ぐことを良しとし、今以上に積み立てていくことが要求される世界。


そうすることによって、資本主義が成り立っているんだね。

そして誰もが、


お金を稼ぐ事や稼いだお金を支出する事に人生を無駄にしている。


『お金を稼いではその都度消費』の繰り返し。


そうやって経済成長率を伸ばしている。

ただ、それはあくまで『資本主義に対して貢献している』というだけの話。 

人間の幸せには、何の役にも立っていない。 

聖書の中には『その幸せな人間は、シャツすら持っていなかった』という記述がある。 

その人がどうやって冬を越したかは知らないよ(笑) 


ただ、この隠喩的な表現は、こう解釈すべきなんだ: 


物質的な豊かさは、『幸せ』を保証するものではない。 


我々は皆、もっと質素に生きる術を学ぶべきなんだ。 

もちろんそれは、物質的なモノを完全に生活から排除するべき、という話ではない。 

私が言いたいのは、


『それらの奴隷になってはいけない』という事。 


人生の中で1番大事なのは、私たち自身の気持ちと、人と人との関係。 

これが、人間の1番の原動力であるべきだ。 

そして、


そこに一人ひとりが時間を捧げなければいけないのだよ。 

自分の感情を育めない人には、『幸せ』は訪れないだろう。 


『幸せ』は買えないからね。
 

ふむ……。

『幸せ』が取引されてるような証券所はないだろう? 

『幸せ』は市場に出回っていないという事なのさ」

(訳: コダモン)

『お金』を稼ぐのがサラリーマン

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Jose Mujica氏のメッセージに「資本主義の奴隷になるな!」という事があります。お金に人生を支配させない、という意味です。

そもそも、会社員の中には働く理由を「お金」と答える人は多いでしょう。

もちろん、生活するため、家族を養うためにはお金が必要です。

大事なのは、お金 =幸せ』ではない! と理解すること。

コダモン
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幸せは買えない


サラリーマンやOLの中には、毎朝の通勤ラッシュで疲弊する人もいれば、休日出勤をする人もいる。

上司とうまくいかずに毎日ストレスを感じる人もいれば、連日夜遅くまで残業する人もいる。

そこまで頑張って働いた事に対する対価は何でしょうか?

そう、『お金』です。

ストレスまみれで働いて心身を消耗して、知らず知らずの内に身も心も削られている。

毎日夜遅くに帰宅して、家族と一緒に過ごす時間も持てない。

自分の趣味に傾倒するための時間も気力もない。

自分の健康を犠牲にして働いて稼ぐ『お金』

長時間労働で家族をないがしろにして稼ぐ『お金』

でも…

『お金』で幸せにするべき自分・家族を不幸にしている!


家族と自分を幸せにしようと身を粉にして働くのに、そこで得た『お金』で幸せにするはずの大切な人・モノは完全にないがしろなのです。 

そうやってストレスまみれで働いた先には…何も残りません

働き続けた先に残るもの


Jose Mujica氏が「奴隷」と表現しているのは、まさにこの事です。

会社員として働いて得る給料で自分自身や大切な人を幸せにするはずが…自分が先に仕事で潰れてしまう。

コダモン
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奴隷ときどき社畜

 

『お金のために働く事』が悪なのではありません。ストレスまみれで働く事で「周りが見えなくなる」「大切なものを見失う」という事に対する警笛なのです。


幸せを実現するための、ワークライフバランス。 

そのワークライフバランスを、会社と仕事が簡単に崩壊させます。 

  1. 残業や休日出勤などの長時間労働
  2. 日本の職場特有の古い慣行やルール・マナー
  3. 先輩後輩の上下関係や職場の同調圧力
  4. 仕事後の飲み会や社内の付き合い
  5. 取れない有給休暇


これらが見事にズッシリとのしかかり、日本で働く人の思考を停止させます。

私たち会社員は、『お給料』が無ければ働かないでしょう。

月末の振込が無ければ満員電車の辛い通勤をしないし、好き好んで残業を繰り返す事もない。

コダモン
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ボランティアじゃない


お金は、確かにとても重要な『働く理由』。

しかし、お金を稼ぐために働く『本当の理由』は会社の外にあります。

「家族を養うため」「生活のため」「夢の実現のため」などなど。

頑張って働いて得るお金は、周りの大切な人間のため

そして、自分のためですね。


しかし現実は、本来大切にすべきことに費やす時間もないほど会社に搾取されている


大切な人・モノを幸せにするために毎日頑張っているはずなのに…振り向いたら誰もいない。

コダモン
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むなしい


そのような人生は、はたして幸せなのでしょうか。

会社と仕事に尽くしても何も残らない

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日本の大手企業に勤めていた4年半。毎日が苦痛だった経験が教えてくれました。   

会社に尽くしても何も残らない!


仕事にやりがいを感じている人も…それはもしかしたら、苦しい自分を紛らわすために出るアドレナリンや自己暗示なのかもない。

コダモン
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かもよ?


いずれにせよ、日本で楽しく・有意義に働こうとしていたドイツハーフは、会社のストレスでズタボロに疲弊して、4年半で転職しました。

残業をたくさんして、昇進のために『頑張っている姿勢』を見せても…結局手元に残るものはお金だけ。

そして、そのお金は…あなた自身や大切なモノを幸せにするためのツール』なのです。

コダモン
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わかる?


『部長』や『マネージャー』などの肩書きや社内のステータス。働く本人達にとっては意味のある事かもしれないけれど、そんなものに部外者は何の興味もない。家族ですら別に興味ナシ。

大切な家族や友人は『あなた』が幸せであることを第一に望んでおり、あなたの会社や仕事は二の次です。お金や社会的ステータスは会社員生活の副産物的要素であり、それを目的に思考停止で働いてしまってはダメなのです。

 

要するに…。

『お金そのもの』は幸せをもたらさない。


『お金』で自分や家族を幸せにすることが1番大事!

Jose Mujica氏の言葉を、もう一度読み返してみてください。

会社を辞めてみた


「会社が楽しい!」と思えないまま働いていた、日本での4年半。 

毎日の出勤が憂鬱で、自分はなぜ働いているのだろう? と自問自答した時期もありました。

コダモン
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疲れた 


サラリーマンである以上、仕事を頑張る理由は『お金』。

でも、同時にそれが『幸せ』をもたらさないという現実…。

当時の自分は、知らず知らずのうちに奴隷になってしまっていたのです。

上司はみんな率先してお手本のように残業して、休日にもメールを書いて、会社が『生きがい』みたいに働いていた。家族よりも自分の健康よりも、仕事優先。

コダモン
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仕事が1番…?


終身雇用の恩恵に授かるために、仕事や職場の人間関係がどんなに辛くても耐え続けてエスカレーター式に昇進して…定年を迎える。

会社まみれの人生です。

ドイツハーフは「勤続30数年で退職金をガッポリもらう」などには1ミリも興味がなかったです。そのためだけにストレスまみれの人生を送るのは無理。

コダモン
コダモン

マジで無理


年功序列の賃金体制。集団行動と同調圧力の強い日本の職場。みんな周りの目を気にしながら働いています。

「みんなが残業するから 

「みんなが有給休暇を取らないから…」

そうやってストレスを溜め続けて、息つくヒマもない。リフレッシュもできない。

そんな環境で何十年も働き続ける…?


4年半だけ耐えましたが、驚くほどあっさり手放せました。

ワークライフバランスで『幸せ』を見つける

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会社や仕事に本当の『幸せ』はありません。

仕事を成し遂げた時の達成感や『やりがい』は、あくまで仕事を続けるためのモチベーションでしかない。

会社に勤めながら幸せになるためには、『ワークライフバランス』が必要不可欠です。

コダモン
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マスト


『ワーク』ではなく、『ライフ』に幸せと人生の価値を見出す!という事。

ドイツで転職してドイツ企業に勤めている現在、ワークライフバランスのある働き方をしています。

一般的に激務といわれる営業職ですが、ほぼ毎日定時帰宅。有給休暇も年間30日を全取得しています。

日本とドイツの働き方を両方経験して言える事。それは、「仕事と私生活の調和が必須!」だということ。

そして、それを日本で実現させるためには会社に属する姿勢から見直す必要があります。

 


それを実行することで、本当の幸せが見えてくる。

Jose Mujica氏の言う「奴隷」にならないためにも、自分の幸せがどこにあるのか、一度足を止めてゆっくり考えてみましょう。


会社に『幸せ』は転がっていない。『幸せ』はお金で買えない。



幸せになるために、ワークライフバランスのある働き方をするのです。

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