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ドイツの働き方が日本よりも優れている3つのこと

ドイツには日本のような長時間労働が無いし、有給休暇を取るのも簡単。その違いはどこから来るのでしょうか?



 

 

コダモンです。(@_kodamon)

 

 

「ドイツ人は残業しない!」「ドイツの労働時間は日本より短い!」

 

 

日本では、そのような意見をよく耳にします。

 

 

ドイツと日本は、世界的に見ても『勤勉な国』として有名ですが、その働き方はまったく違います。

 

 

国民性だけではなく、「会社への帰属意識」や「働く姿勢」なども全然違う。ワークライフバランスを重視するドイツ人の働き方は圧倒的に健全です。

 

 

では、それはどのように実現されるのか?

 

 

日本とドイツの両方で社会人をやってみたハーフが、語ります。

 

 


1. ドイツ人は残業にとても敏感!

 

 

まず、ドイツの職場には基本的に残業がありません。

 

 

以前別記事でも詳しく書きましたが、ドイツの会社は『残業を発生させない仕組み』を徹底しています。

 

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矛盾しているようにも聞こえますが、ドイツ人も残業をします。

 

 

しかし、それは日本のような長時間労働ではありません。

 

 

まず、ドイツ企業は基本的に成果主義ですので、仕事をする過程は比較的自由ですが、仕事の結果が評価に大きく影響します。

 

 

これが『働き方』にどういう影響を与えるかと言うと、ドイツ人は同じ部署の中でも1人1人の働き方がまったく違い、出社時間も、会議への参加も、仕事を切り上げるタイミングも、全て各自の判断に任されることになります。

 

 

結果さえ出せていれば、誰もその『働き方』に関してとやかく言わないのです。

 

 

次に、ドイツ社会は「個人主義」です。

 

 

日本のような集団行動の意識は無く、『他人に合わせること』を良しとしません。ドイツ人は、自分の考え、自分の働き方、自分の生活を最優先させるのです。

 

 

これのおかげで、ドイツの職場には「1人だけ先に帰るのはズルイ!」「会議は必ず全員参加!」というような風潮がありません。

 

 

ドイツの企業組織は、チームプレーでも個人の裁量がとても大きいのです。

 

 

トータルとして、ドイツの働き方は日本に比べてとても柔軟で、ドイツ人は型にはまることを嫌います。

 

 

そのような「成果主義」と「個人主義」の職場で、ドイツ人は上司の顔色をうかがう事をしないし、同僚に無理矢理合わせる事もない。残業をするもしないも、全て自己責任なのです。

 

 

ドイツの労働時間は法律で最大週48時間までと決められています。1日の労働時間は原則8時間で、残業で延ばせても最大10時間まで。残業に対して残業代は出ないので、後日早めに切り上げて相殺することが求められます。

(参照元: DeutscheAnwaltauskunft, 2019.11.04)

 

 

そのようなドイツ人は、残業にとても敏感です。

 

 

少しでも残業した日があれば、別日に必ず仕事を早く切り上げます。そして、仮に多く残業が発生した月は、代休を申請する。

 

 

ドイツの職場では残業が当たり前ではないのです。

 

 

夕方の会議に参加する必要がある場合は、それをうながす上司も「申し訳なさそうに」部下に打診します。残業はあくまで例外なので、ドイツ人が止むを得ず残業する場合は、ため息混じりで明らかに嫌な顔をする。

 

 

取引先などの顧客の依頼であっても、残業をしてまで対応するケースは少ない。個人の裁量が強いドイツでは、平気で仕事を持ち越して顧客を待たせるのです。

 

 


2. ドイツ人は長期休暇を必ず取得する!

 

 

ドイツ人が残業を嫌う理由は単純に、仕事以外にやりたい事が山ほどあるから。

 

 

ドイツ人は『結果を出すまでの過程』を自由に個々の裁量で仕事ができるので、自動的にみんな効率良く働こうとします。

 

 

当然ですよね? 仕事が終わったらすぐに帰宅したいのは、日本人も同じ。

 

 

しかしながら、日本の残念なところは集団行動的に上司や同僚に付き合って残業したり、終わりの見えない長時間労働が存在すること。

 

 

仕事が終わっていても「1人だけ帰りづらい…」と言って会社に残る人も日本の職場にはいます。しかし、そのような不効率な働き方はドイツにはありません。

 

 

ドイツには、残業は『効率悪く働いた結果』だという認識があります。ドイツで毎日いつまでもダラダラ残業している人は、無能だと思われかねません。 

 

 

そしてさらに、ドイツ人は余暇をとても大切にします。

 

 

ドイツで働いていると、「〇〇さんは来週までお休みです」「〇〇さんは長期休暇をいただいてます」というシチュエーションにしょっちゅう遭遇します。

 

 

ドイツ人にとって有給休暇とは、1年を通してリフレッシュしながら働くための大事な休日です。

 

 

ドイツ国内の労働者の平均有給休暇日数は27日で、会社員の半数以上が30日の有給休暇を付与されています。

(参照元: WELT, "So viel Urlaub haben die Deutschen", 2019.11.04)

 

 

わたくしコダモンが所属するチームでは、部署の中に存在する『チームカレンダー』に各自が休暇予定を記入して共用します。

 

 

部署内の仕事の代替えやタイミングを微調整して、2週間や3週間など連続した長期休暇を事前に予定するのです。

 

 

そうする事で、有給休暇が健全に消化されて、なおかつ上司の合意も得つつ『何の気兼ねもなく』休暇を取ることができるのです。

 

 

職場の誰かが3週間もバカンスに出かけるからといって、それを悪く言う同僚もいないし、中には1年に2回も3回も休暇に出かける人もいます。

 

 

ドイツの職場ではそれが当たり前。そして、それでも仕事はしっかりまわるのです。

 

 

また、ドイツの有給休暇は日本に比べてハードルが低いです。日本は、採用から6ヶ月継続して出勤したらようやく10日間を付与されます。そして、最大で勤続6年6カ月の時に年20日間となる。

 

 

日本はそもそも休みづらい環境なのに…有休取得可能日数がとっても少ないし、ハードルが無駄に高い。

 

 

ドイツの有給休暇は、6ヶ月の継続的な雇用期間が経過した時点で全取得が可能になります。それまでは契約時に合意した有休日数を『部分的に』消化することが可能で、年間有休日数を12で割った日数を毎月使用できます。

(参照元: Info-Arbeitsrecht, 2019.11.03)

 

 

実際にドイツで働いてみて、「ドイツのここが素晴らしい!」と思ったのがこの有給事情です。

 

 

何が素晴らしいかって…取引先や顧客も『長期休暇の取得』に理解を示してくれるのです。

 

 

日本で経験したような、「お前が休んだら誰がこの案件を進めるんだ!?」というような脅迫まがいの意見は、社内からも社外からも出ません。

 

 

取引先や顧客には事前に長期休暇の予定をシェアしておき、不在時の代替えの担当者を伝えるだけ。仮に不在期間中に業務が滞っても、「有給休暇だから仕方ないな…」という理解が双方にあるのです。

 

 

それほど、ドイツの有給休暇というものは労働者が必ず取得するもの。

 

 

そして、それをネガティブに言う風潮が無いのです。

 

 


3. ドイツ人は仕事よりも家族優先!

 

 

ドイツの働き方が、日本よりも優れている理由。

 

 

最後の一つは『仕事の優先順位』に関係してきます。

 

 

ドイツ人は、仕事よりもプライベートを優先して働きます。

 

 

これがどういう意味かと言うと、ドイツの会社員は、家族との時間や趣味の時間を犠牲にしてまで会社に尽くさない!という事です。

 

 

残業は極力せずに、有給休暇は全取得するのがドイツでは当たり前。その原動力になっているのが、プライベートを最優先する働き方なのです。

 

 

職場では自分の仕事だけに集中して、効率良く働く。そして、それが終わればすぐに家族の元へと帰って行くドイツ人。

 

 

『子供の誕生日』『奥さんとの記念日』そのような完全に私的な理由で、正面から堂々と「今日はもう帰ります」と胸を張って言えるドイツ人。

 

 

日本の職場では考えられませんよね?

 

 

ドイツと日本の働き方は、ワークライフバランスを充実させるための基礎が違う。ドイツの方が圧倒的に『個人』に対する組織の中の理解力があり、集団行動でしか物事を決められない日本との差は歴然です。

 

 

日本で働いていた当時は、まとまった有給休暇を取るのも一苦労だったし、病欠や早退にも容赦なく有給を使わされました。それに比べて、ドイツは診断書があれば何日でも有給休暇を消化せずに休めるし、休む事に対して理由が必要ないのです。

 

 

わたくしコダモンのドイツ人上司は、「子供の送り迎え」や「子供が風邪をひいたから」などの理由で、出社時間をずらしたり早く帰ったりします。

 

 

そのような行動に対してネガティブな意見はもちろんなく、職場の上司も同僚も誰も文句を言いません。

 

 

先ほど、ドイツは「結果が伴えば『働く過程』は自由」だと言いましたが、それがまさに実践されています。自分の仕事さえしっかりこなしていれば、働くペースも個人任せ。家族を理由に遅く出社しても良いし、早く帰宅しても良いのです。

 

 

いかがだったでしょうか?

 

 

日本の会社を知る人からすれば、ドイツの働き方は「ありえないほど自由」のように見えます。もちろん求められる仕事のレベルは高いですが、それでもワークライフバランスの差は歴然です。

 

 

日本とドイツの働き方を比べたらドイツの方が断然働きやすいし居心地が良い!

 

 

日本とドイツの両方で会社員をやってみた、ドイツハーフの見解です。

 

 

コダモン


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