勤勉なドイツ人が働かない!? クリスマス前から仕事収め

ドイツ人にとってクリスマスは日本の年末年始のようなもの。しかし、シーズンに突入すると仕事がそっちのけになります。

クリスマス一色で「働かない」ドイツ人

 

 

コダモンです。

 

 

早いもので、今年ももうすぐ終わりですね。そして、今日はクリスマス!

 

 

日本と違い、ドイツのクリスマスは25日ではなく、24日。

 

 

クリスマスというのは、元来イエス・キリストの誕生を祝う祭日です。キリスト教の中でも、過去の暦の数え方などで諸説あるようですが、基本的には12月24日の日没から25日の日没までがクリスマスイヴです。

 

 

そのため、ドイツでは24日の夜から家族勢揃いで祝うのが常。

 

 

日本の「新年」の過ごし方にちょっと似てるかな?

 

 

日本では、年始には親類が大勢集まる家庭も多いですよね。そこには伝統もあって、みんな改まって挨拶をし、新年を迎えます。

 

 

大晦日に向けて大掃除もするし、何かと慌ただしくなったり、諸々の準備に追われるのも日本の年末年始の特徴だと思います。

 

 

イメージとしては、それに相当するのがドイツの「クリスマス」。

 

 

町の教会などでは、どこもかしこもキリストの生誕を祝う「ミサ」があるので、そこに家族で行く家庭も多いです。この辺りも、日本の「初詣」とちょっとだけ似通っている気がする。(神道は宗教じゃないけど)

 

 

何はともあれ、クリスマスというのは、ドイツでは日本の「新年」と同じくらいの大行事。

 

 

クリスマスが近づくと、大人も子供も、みんなソワソワ。

 

 

そして…。

 

 

クリスマスを「祝う」事に対するドイツ人の意識が、マジでスゴイ。

 

 

もう何というか…。さすが本場といったところ。

 

 

日本にもクリスマス商戦とか色々ありますが…。全くその比じゃないのです。

 

 


1年を通して最大の行事「クリスマス」

 

 

まず、クリスマスツリー。

 

 

このツリー事情を観察するだけで、「本場のスゴさ」がわかります。

 

 

ドイツ人はクリスマスに際して、本物のツリーを購入します。

 

 

本物の、伐採ホヤホヤの木。

 

 

どこの家庭も、その年のクリスマスのためだけに「モミの木」をゲットする。

 

 

そのサイズは家庭毎に様々だけど、2mの高さのツリーなどは普通。場合によっては、3m近いツリーを家庭の敷地内に設置する所もあります。

 

 

そして、それらのクリスマスツリーを購入するまでの過程がおもしろいんです。

 

 

ドイツでは、その年のクリスマスに向けて、わざわざクリスマスツリーが大量に植林されます。クリスマスのシーズンが近づくと、ツリーが近くのスーパーでも購入可能になるし、クリスマスマーケットなどでも出品されるのです。

 

 

ドイツ人は、それらのツリーをとても入念にチェックして、自分たちの好みとこだわりに合わせて、各々の家庭で伝統的に購入しているところなどから、ツリーを調達します。

 

 

幹の太さとか、葉っぱの緑の深さとか、農薬未使用の木を選んだりと…。クリスマスツリーへのこだわりが尋常じゃない家庭も多い。

 

 

このようにして、2016年の統計によると…。

 

 

実に約3,000万本のクリスマスツリーがドイツの家庭へと出荷されたのです。

(出典: https://www.deutschland.de/de/topic/leben/wie-deutschland-weihnachten-feiert, 2018年12月24日時点)

 

 

ドイツの総人口がおよそ8,000万人なので…。ほぼ全ての家庭に、大小様々な「本物のツリー」が設置されていたことになります。

 

 

マジで、そのこだわりがハンパじゃない。

 

 

ツリーの装飾にも木彫りの物を使用したり。家自体も電飾でデコレーションしたり。

 

 

そのようなこだわりようなので、クリスマスが近づくと、もう誰もがそのムード一色になります。

 

 

職場でも…。

 

 

「ウチは今年は〇〇の町でツリーの装飾を買うんだ」とか、

 

 

「今年のツリーは不作だから50km離れた町まで買いに行ったよ」とか。

 

 

ツリーへのこだわりが現れる会話が、シーズンになるとどこからともなく聞こえてきます。

 

 

その点、コダモンは日本で生まれ育ったためか…。このドイツ人の「ツリーへのこだわり」はあまり理解できません (笑)

 

 

毎年近くのスーパーで1mくらいの高さのお手頃になツリーを買って、適当に飾り付けをして終わり。

 

 

ちなみに今年は、職場の上司がツリーを「おすそ分け」してくれました。

 

 

これは嘘のようなマジの話なのですが…。その上司の実家では代々ツリーを植える土地を持っていて、毎年そこから販売しているのです。そして、今年は「売れ残りのツリー」をタダで譲ってもらいました。…ラッキー (笑)

 

 

何はともあれ、ツリーひとつ取っても、ドイツではその気合の入れ方が「本物」であることがわかります。ドイツ人は、クリスマスへ向けての準備を怠ることが無い。

 

 

そして次に、クリスマスプレゼント。

 

 

2018年のドイツ人は平均でおよそ282ユーロをクリスマスプレゼントに出費する予定だという。 

(出典: https://www.bild.de/geld/mein-geld/leben-und-sparen/weihnachtsgeschenke-rekord-so-viel-geld-wollen-deutsche-2018-ausgeben-58234160.bild.html, 2018年12月24日時点)

 

 

日本円に換算すると、だいたい 36,000円。

 

 

平均してこのお値段…。これはけっこう高いと思う。

 

 

これらのプレゼントの行き先の多くは、子供達。

 

 

とある同僚は…。

 

 

「ウチの息子には今年はレゴを買ってあげたんだけど…。おじいちゃんには〇〇を買ってもらって、おばちゃんには〇〇を買ってもらって…」

 

 

…と、実に6個ものクリスマスプレゼントが買い与えられると言っていました。

 

 

まさにセルフサンタ状態。

 

 

この子供だけで、おそらく36,000円を超える額のプレゼントが購入されている計算です。そりゃ子供達のテンションも上がりますよね…。

 

 

そのようにして、クリスマスプレゼントの準備も、とても入念に行われるのです。

 

 

12月に入る頃には…。もう完全にクリスマスシーズンに突入しています。

 

 

ドイツ全土がソワソワムード。クリスマスムードです。

 

 

クリスマスが近づくと、ドイツ人は「年の瀬」を感じる。彼らにとって、まさに1年を通して最大の行事なのです。

 

 

そして…。

 

 

この最大の行事が近づくと…。ドイツ人は働かなくなるのです。

 

 


クリスマスが近づくと「仕事納め」?

 

 

ドイツ人がワークライフバランスを重視するのは、ご存知の通り。

 

 

(合わせて読みたい)

 

 

その中で、クリスマスという「家族と過ごす大事な時間」は、もはや聖域。

 

 

常日頃から、家族ファースト、そして自分ファーストで働くドイツ人は、クリスマスになるとその姿勢が特に顕著になります。

 

 

まず、休みを取る人が増える。

 

 

同僚の中には、12月の第2週から年始まで休む人もいました。

 

 

そしてそれは、お客さん側もしかり。

 

 

大事な案件が残っているにもかかわらず、顧客にメールを入れたら、まだ12月の第1週なのに「自動返信メール」が返ってきてしまうケースも多々あります。

 

 

「自分はもうクリスマス休暇だからほっていてくれ」というワケです。

 

 

このような「働き方」は…。

 

 

(けしからん!)

 

 

(休みすぎだ!)

 

 

(仕事が成り立たない!)

 

 

このような非難を浴びることは一切無く…。

 

 

「クリスマスだからしょうがない」といって、マジですんなりと容認されるのです。

 

 

まさに、ドイツ全土がクリスマスムード。

 

 

いや、グローバルビジネスの中で、欧州全土がクリスマスムードになってしまうのです。

 

 

12月に入ると、その傾向はとても顕著になります。

 

 

そこからクリスマスが近づくと…。顧客であるメーカーなども、下請けも、自分の会社も。どこもかしこも「クリスマス一色」の雰囲気で仕事をするようになるのです。

 

 

日本では、民間企業で「仕事納め」という言葉が使われているように、年末年始のある期間になると「仕事が休み」になりますよね。12月28日を仕事納めとして、1月4日が仕事始めというところが多いようです。

 

 

それと同じく、ドイツでは、クリスマス前に既に「仕事納め」がやってきます。

 

 

コダモンの勤めている企業では、今年は12月21日が最終稼働日。

 

 

この日を境に、オフィスも、工場も、物流も。全てがほぼシャットダウンされてしまいます。

 

 

どの顧客へも、「ウチは21日以降誰ともつながらないよー」という通達が行く。クリスマスというの大義名分のもと、誰もがしっかりと「最低限の休み」を取れる仕組みになっています。

 

 

さらにさらに。

 

 

企業が設ける「21日が仕事納め」というのは、あくまで表向きの話。

 

 

12月の半ばになると…。誰もマジメに仕事しなくなります (笑)

 

 

オフィスでは、みんな立ち話が増える。

 

 

同僚とクリスマスの話で盛り上がっている隣で、自分のデスクの電話が鳴っていても、それを普通にシカトする。(大丈夫なのか?)

 

 

そして…。

 

 

21日の最終日は、みんな仕事そっちのけで「食べ物と飲み物を持ち寄ってクリスマスパーティー」が開かれます。朝の9時から。

 

 

表向きは、この日もちゃんと営業日です。

 

 

それでも、パーティーを楽しみながら、飲み食いしてワイワイガヤガヤして…。その合間合間に適当に仕事をして…。12時くらいには堂々と帰宅。

 

 

しかも…。

 

 

上司達もパーティーに参加してさっさと帰ります。

 

 

本当に、良い意味で徹底されているんですよね。

 

 

まさにクリスマス特需。

 

 

事業部長クラスの偉い人から、アシスタントまで。最終日にはみんなが集まって、「お疲れサマー」とか「かんぱーい」とか言いながら、打ち上げ気分でやってます。

 

 

日本の思考も持ち合わせているドイツハーフは、形だけ参加しながらも、「えっ、みんなマジで働かないの!?」と、面食らってしまいました。

 

 

そして、逆にしっかり最後まで顧客対応していたら…。「お前この時期に働くなんてアホだぞ」と言われてしまった (笑)

 

 

クリスマス間際までしっかり働いていたら、逆に「異端児扱い」されたのです。

 

 

「お前はまだまだ日本人だなー」みたいな感じで周りからイジられた…。

 

 

それほど、ドイツにおける「クリスマス」というものは特別な時期。

 

 

そして、このような働き方がまかり通るほど、ドイツでは「クリスマスだからしょうがない」が当たり前なのです。

 

 

…。

 

 

これも、欧州のワークライフバランスの賜物なのか。

 

 

12月に入って、社内も社外も「適当に働き始める」ことには驚いたし、ちょっとしたカルチャーショックも受けました。

 

 

でも、それはとても心地いいもの。

 

 

家族と文化を大事にするドイツ人に、これからもたくさん習おうと思います。

 

 

それではみなさん…。メリークリスマス!! 

 

 

コダモン