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テニスの大坂なおみ選手はハーフ。だから何よ?

「大坂なおみはハーフで父母の国籍は!?」みたいな報道が恥ずかしい。日本はグローバルから遅れています。

ハーフがまだ珍しいの? 日本。

 

 

コダモンです。

 

 

生まれてからこの方「ハーフ」です。

 

 

ドイツ人の片親のもと、日本のド田舎で育ちました。

 

 

日本のカイシャを辞めて外資系にドイツで転職してからは、ドイツで暮らしています。

 

 

大学をドイツで修了したこともあり、人生の半分近くが海外です。

 

 

そんな自称「グローバルなハーフ」として、1つだけ断言できることがあります。

 

 

それは…。

 

 

「ハーフ」が特別扱いされる日本は遅れてる

 

 

ということ。

 

 

こと「ハーフ」に関して言うと、日本はグローバルスタンダードから置いていかれています。

 

 

ドイツで暮らしていると、その差を特に実感します。

 

 

日本では…。

 

 

田舎で学生服を着て登校するハーフは珍しいし

 

 

カイシャに入社した「ハーフ」も珍しい

 

 

いまだに「外国人」扱いされることもあるし、テレビでは「ハーフタレント」なんていう枠もあるほど、特別扱いされている。

 

 

その点、ドイツでは…。

 

 

街も大学も「外国人」だらけ

 

 

企業に勤める人種は多種多様で公用語が英語の企業も

 

 

といった具合。

 

 

「ハーフ」どころか、「外国人」ですら、その他大勢みたいな扱いを受けます。それほど、外国人の受け入れが活発だし、多国籍。

 

 

学校のクラスに黒人の子がいても、隣の席の同僚が頭にダーバンを巻いていても。それは当たり前で、特別な光景ではないのです。そのため、そもそも「外国人」という括りさえ、ドイツではあまり聞きません。

 

 

そんな世界に身を置いてきた、わたくしコダモン。

 

 

日本のカイシャに就職した4年半で、ハーフとして良い経験もネガティブな経験も、たくさんしました。

 

 

そんなわけで、「ハーフが日本で受ける特別扱い」には慣れているのですが…。

 

 

最近活躍している、テニスの大坂なおみ選手に関するとある報道に、マジでひきました。

 

 

他人の家族構成なんて気になる?

 

 

 

「大坂なおみ選手はハーフで国籍は?本名は?」

 

 

「大坂なおみの両親や家族構成を調査!」

 

 

みたいな報道です。

 

 

まぁ、有名なスポーツ選手の家族がフィーチャーされるのは、理解できます。

 

 

両親も有名なプライヤーだったかもしれないし。兄弟姉妹にも、選手がいるかもしれない。(実際に姉もプロ)

 

 

しかし…。

 

 

「国籍は?」

 

 

「日本語は話せるの?」

 

 

「両親の馴れ初めは?」

 

 

みたいな件を耳にしたので、「ハーフあるある」を語らずにはいられません。

 

 

…。

 

 

例えば、同じテニス界でも素晴らしい活躍の、錦織圭選手。

 

 

某アパレルの広告塔にもなるなど、スポンサーもたくさんつき、その知名度は世界でも高いです。

 

 

そんな錦織選手ですが…。

 

 

「彼の両親は何県出身?」

 

 

「両親の馴れ初めは?」

 

 

 

そんなこと気にならないでしょ? (笑)

 

 

 

それと同じ事なんだよ。

 

 

大坂なおみ選手が「ハーフ」だという事実。それだけで何故、「両親はどこでどうやって知り合ったの?」なんてことを聞かれなきゃいけないのだろうか?

 

 

初対面の相手にも、いきなり「両親はどうやって知り合ったの?」などと失礼なことを聞かれる、ハーフあるある。

 

 

それが、プロのスポーツ選手に対する質問にまで反映されている。

 

 

同じハーフとして、これは正直恥ずかしい。

 

 

ドイツでは、そもそもそのような失礼な質問は、シャットアウトされるでしょう。

 

 

仲良くなって「何でも気兼ねなく聞ける」間柄になれば別ですが…。

 

 

日本では、如何せんハーフが特別な人種みたいな風潮がまだまだ根強くて、ちょっとイタイ。

 

 

ハーフの中には、欧米人のような顔立ちの人もいれば、肌が黒い人もいる。

 

 

アジア圏のハーフの中には、それが "まったく外見に現れない" 人もいる。

 

 

そんな中で、大坂なおみ選手は、もちろん明らかに「混血」だと分かる外見をしています。

 

 

コダモンも同様。よくトルコ人に間違われます(笑)

 

 

そのため、日本にいると、「明らかに見た目が周りと違う」ことが、集団行動を美徳とする社会の中で際立ちます。

 

 

「日本語上手ですねー」

 

 

とか。

 

 

「結局ナニジンなんですかー?」とか。

 

 

相手に悪気は無いんだろうけど、こちとら「生まれてこの方ハーフ」ですので、そのような悪気のない相手に、これまで何百回と同じ対応をしてきているわけですよ。

 

 

ズケズケとプライベートに土足で上がり込んで来るような質問も、何回もされました。

 

 

…と、ちょっと愚痴が過ぎましたが…。

 

 

このような日本の環境は、グローバルスタンダードからは外れているのです。

 

 

「私は私」

  

 

大坂なおみ選手が全米オープンで優勝したことをきっかけに、「日本人」という概念やアイデンティティーをめぐる議論が活発化しているとか、いないとか。

 

 

それはそれで良い事なのかもしれませんが、それでもやっぱりハーフに対するステレオタイプな偏見は根強いと感じます。

 

 

「黒髪で長髪。肌の色は東アジア圏の色」それが「日本人」だと定義するかのような人が、まだまだ多く存在するからです。

 

 

(合わせて読みたい)

 

 

在留外国人の数が毎年のように過去最高数を更新している昨今の日本では、もはや「国際結婚」というコトバが死語です。

 

 

当然のように、「ハーフ」の子供も増えている。

 

 

グローバル化が激しい国際社会の中で、未だに「内と外」の意識が強い日本の社会。そこで、肩身の狭い思いをするハーフも多かった。

 

 

しかし、これからの日本は、「ハーフが存在して当たり前」の世の中になっていくのです。

 

 

…。

 

 

「私は自分のアイデンティのこととか、そういうのはあまり深く考えていません。私は私なだけなので。」

 

 

テレビのインタビューで、そう答えた大坂なおみ選手。

 

 

とても頼もしく感じました。

 

 

やわらかい言い方での受け答えでしたが、「片親だけが日本人で、私は混血。けど、それが何か? 私は私です。」そう言っていたからです。

 

 

「私は私」

 

 

ハーフも外国人も「日本人」も。見た目が違えど、そこはみな同じ人間。

 

 

2つの国のアイデンティティーを持ち合わせるハーフ達。でも、そこには優劣も何も無い。

 

 

彼ら/彼女らを「日本人か否か」と議論するのは、もうナンセンス。

 

 

国籍が日本なら「日本人」なのだし、仮にそうで無くでも、それを周りがとやかく騒ぐ必要もない。

 

 

日本語がカタコトな大坂選手。

 

 

世界ランク上位に食い込んだこともあり、日本でも注目の集まったインタビューでしたが…。そこでテニスとはまったく無関係のアイデンティティーの質問をされたこと。

 

 

そして、それに対し英語で「私は私」と答えたこと。

 

 

それが全てを物語っていると感じました。

 

 

大きな注目が集まる大坂選手なような人にほど、これからも「自分」を貫いていって欲しいものです。

 

 

 

コダモン