働き方改革で残業が減ると弊害があるらしい?

管理職が若い世代の仕事を肩代わりしている…? 『その場しのぎ』だけで残業がいつまでたっても減らない理由。

上司が肩代わり?結局減らない残業の闇

 

 

コダモンです。

 

 

相変わらずドイツで気楽にサラリーマンをやっています。

 

 

日系の一部上場のカイシャで働いていた時代とは、明らかにストレスの度合いが違う。

 

 

基本的には毎日定時に退社し、ワークライフバランスは充実しています。

 

 

周りのドイツ人同僚も、もちろん同様。

 

 

誰もが週40時間労働をベースに働いているのですが、ドイツ人は朝の7時半などの早い時間帯に出社する人が多い。そして、16時半などにさっさと帰る。



日々の業務の中で、午後4時以降に会議が設定されるような事もない。

 

 

社内も社外も、誰もが『余暇』を重視しながら働いているので、家族との時間や趣味の時間がたくさん持てる。

 

 

そのため、普通に仕事をしているだけでも働いている人の心の余裕が伝わって来ます。

 

 

ドイツ人はプライベートを本気で楽しんでいるので、仕事で抱えるストレスがうまい具合に相殺される。心身のバランスが保たれているのです。

 

 

怒りにまかせて怒鳴り散らすような人もいなければ、午後10時などありえない時間まで働いている人も、もちろんいない。

 

 

4年半で日本のカイシャがお腹いっぱいになり、スパっと転職した、わたくしコダモン。

 

 

今現在は、ドイツの働く環境に身を置いているため…。

 

 

「日本の働き方」が心配でしょうがない

 

 

働き方改革が提唱されているのに、減らない残業。

 

 

いや、カイシャ達は残業をなんとか減らそうとしているけれど…。どうやらそこには、弊害が発生しているらしいのです。

 

 

「働き方改革」と若い世代の社員たち

 

 

現在、色々なところでまことしやかに流れる「働き方改革」に関するニュース。そして、ネットでもよく見かける、その「働き方改革」を実施してみた各企業の実施例。

 

 

某首相が掲げる『一億総活躍社会』。それの実現のために、働き方改革が必須になるわけですが…。

 

 

残業が減るどころか『改革の弊害』で残業が増えている

 

 

そんな話が出て来ているのです。

 

 

……。

 

 

少子高齢化の中で、「数十年後も人口1億人を維持し、職場・家庭・地域で誰しもが活躍できる社会」。それがいわゆる「一億総活躍社会」の目標なのですが…。

 

 

働き手が今後は減っていくことが確実なので、生産力の低下国力の低下が避けられない。



そのまま国が廃れるような状況になったら…マズイです。

 

 

そんな少子高齢社会をうまく乗り切るためにも、今から働き方を変えなければいけない。その中でも、「生産性を上げること」がマストだと言われています。

 

 

そのためにも、国民には子供もたくさん作って欲しいし、働き手もたくさん増えて欲しい。

 

 

それを可能にするためには、まずその根本の問題である労働環境を改善する必要がある、ということ。

 

 

言い換えれば…。

 

 

残業大国の日本のカイシャを根本から変える必要がある

 

 

というわけです。

 

 

働き手が「働きやすい環境」を作らないと、過労死などのテーマが無くならない。そして、若者たちの労働に対する負のイメージが払拭されない。

 

 

もっと具体的に言えば:



カイシャのストレスがヤバ過ぎてみんな心の余裕がない。



そして、結果として…それが原因で子作りもできていない…かもしれない。

 

 

これを変えるのが、「働き方改革」だということです。

 

 

そして、その改革の中身として真っ先に槍玉に上がるのが残業となるわけです。

 

 

「残業を効率的に減らす」こと。それを国を挙げて実施しようという試みが、今まさに行われているのです。

  

 

しかしながら…。 

 

 

終身雇用が崩壊しつつある今、「働けば働くほど待遇があがっていく」ような状況には、もう期待できません。

 

 

そして、今の若い世代の人たちは、この環境の変化をよく知っている。

 

 

カイシャで身を粉にして働く意味がない

 

 

そのように理解しているわけです。



そして、「ワークライフバランスを充実させよう」と言って意気揚々とカイシャに入社。

 

 

しかし…。

 

 

いざ入社して仕事を始めてみると、まだまだ『古い考え』で仕事をしている上司がたくさんいる。就職先には「働き方改革」がまだまだ存在していないことに気付かされるのです。

 

 

これが弊害が生まれてしまう原因です。


     

残業を減らした時の「弊害」は2通り

 

 

「働き方世代」の台頭。

 

 

この「働き方世代」というカテゴリは、とある記事で目にしたものです。

 

 

「ゆとり労働で “働き方世代” 誕生? 残業短縮がもたらす弊害」

(出典: AERA dot. https://dot.asahi.com/aera/2018091200063.html?page=1, 2018年9月15日現在)

 

 

その記事の中には、まずこんな一文がありました:

 

 

『30年後には、学校の授業時間が少なかった「ゆとり世代」のように、労働時間が短い「働き方世代」と称されるのではないか。…』(原文ママ。同上)

 


『ワーク』よりも『ライフ』を充実させたい新入社員たちを「働き方世代」と呼んでいるのです。そして、その存在を危険視している。

 

 

要するに…。

 

 

「残業をしなくてもいい!」

 

 

「仕事なんて楽勝!」

 

 

そのように思って働いている若い世代の今後を、大人たちが心配しているのです。

 

 

でも…。

 

 

それのどこがいけないの?

 

 

仕事なんて、楽勝でいいじゃん。

 

 

働く時間が少ないに越したことはないし。



「ワークライフバランス」を大事にしながら働きたい、柔軟な思考を持った若者たち。

 

 

この『働き方世代』と年配社員との間でおこる摩擦が、最初の「弊害」です。

 

 

残業ばかりしてきた中間管理職の上司たちは、人生を『ワーク』だけに捧げて『ライフ』をないがしろにして企業に貢献してきた人たち。

 

 

若者たちとは、その考え方が違います。

 

 

『取引先との会食の席で、部下のスマートフォンがメールの着信音を鳴らした。だが会が終わってもメールを確認しない。わけを聞くと、「勤務時間外ですから」。続けて、「この接待が残業にならないのは、どうしてですか?」…』(原文ママ。同上)

 

 

このように、ゴリゴリの日本式で叩き上げられたオジサン世代から見たら、『働き方世代』の仕事観は理解不能なのです。

 

 

残業が必要な状況でも、「帰ります」「やりません」と言う次世代の会社員たち。

 

 

それ自体は頼もしいのですが…そこには問題もあります。それは、「若者たちが断った仕事の行方」です。

 


例の記事では、このような仕事が全て管理職に回っていると言っています。

 

 

パワハラがすぐにニュースになるご時世なので、上司は部下に仕事を押し付けることが難しい。

 

 

さらに、定時で帰れない仕事を若手の部下に与え続けると…もしかしたら辞めちゃうかもしれない。

 

 

そんな状況なので、管理職たちは部下に割り振るはずの仕事を『自分でかかえてしまう』のだとか。

 

 

「残業手当がつかない」「残業が記録に残らない」、管理職たち。

 

 

そんな上司たちが、泣く泣く部下の仕事をこなしているようなのです。コレが、また別の意味での「弊害」となっています。

 


記事の中では、こうも書いてありました:

 

 

『午後8時の強制消灯の直前になると当番がスイッチの近くに構え、照明が消えると同時につけ直す。残業手当はつかないが、仕事を続けたければできる。帰りたければ帰っていい。会社に内緒で、いわば非公式に社員が「残業する」「帰る」を選べるようにしたわけだ。』(原文ママ。同上)

 

 

なんか色々と方向性が間違っている気がします。働き方改革の意味はどこへやら…。

 

 

「強制消灯」などのシステムがあるうちは、今後も残業は減らないでしょう。

 

         

心身ともに健康で働くのが「働き方改革」

 

 

働き方改革は、様々な角度からの改善を行っているそうです。

 

 

法改正による時間外労働の上限規制の導入

 

 

勤務間インターバル制度導入の環境整備

 

 

健康で働きやすい職場環境の整備

 

 

しかし、それらがどれだけの効果を示しているのかは…その実態はまだ不明確です。

 

 

その改革を推進している「国」が残業している現状ですし。

 

 

(合わせて読みたい)

 

 

そんなわけで、日本の「残業事情」は、今後も大きな変化は無さそうです。

 

 

そういった意味でも、「働き方世代」の台頭は良い結果をもたらすと思っています。

 

 

『ワーク』よりも『ライフ』を重視する若手社員のおかげで「行き場をなくした仕事」たち。それらは、カイシャをあげて組織体制を見直さなければ、いつまでたっても無くならないのです。

 

 

本当にその仕事を減らすには、役員レベルの決裁で事業から撤退したり、企業をあげて「弊社では18時以降はメールが読まれない」と告知するなどの具体策が必要。



まさに経営レベルでの議論が必要なのです。

 

 

しかし…。そこまで柔軟な対応ができるカイシャが、果たしてどれくらい存在するでしょうかね。

 

 

誰もが心身ともに健康に働ける職場と仕事環境。

 

 

その実現に向けた本当の意味での「働き方改革」に注目しています。

 

 

コダモン