会社の年功序列はダサい・古い・効率悪い

カイシャをすぐ辞める若者は合理的なだけ。空前の人手不足なのに、何で未だに年功序列なの?


年功序列が通用しない時代の到来

 

 

コダモンです。

 

 

日系の一部上場企業に勤めていたカイシャ時代。中途採用で入社したのですが、同期となった当時の同僚たちはほとんどが新卒でした。

 

 

入社した当時、カイシャ側のはからいで新入社員研修に1ヶ月間参加したのも、今となっては良い思い出。この時に同期となったおよそ50名の新卒たちは、皆とても素直で明るい子たちでした。

 

 

とてもイキイキしていた、当時の同期たち。

 

 

しかし…。

 

 

夢と希望に満ち溢れていた彼らは、後のカイシャ生活でみんな絵に描いたように消耗していきました。

 

 

配属先が決まった後に久しぶりに会うと…みんな表情が冴えない。元気がないし、どことなく『疲れ』がにじみ出ている。



その中にはかわいそうなくらいの変貌ぶりだった同期もいました。入社後たった数ヶ月なのに…。



彼ら/彼女らは、慣れない業務や雑務と日々格闘しながら人間関係にも苦労して…叱咤激励の毎日に疲れ切っていたのです。

  

 

納期に追われるプレッシャーや、終わりの見えない残業まで。目まぐるしく仕事に明け暮れ、息つくヒマもない。そんな日本のカイシャでの『当たり前の働き方』に、新卒のみなさんはいつしかついていけなくなるのです。

 

 

みんな何かしらの目標を立てて、期待に胸膨らませて入社したことでしょう。しかし…。

 

 

「これからたくさん学んでスキルアップしよう!」

 

 

「頑張ってキャリアを築いてお金を稼ごう!」

 

 

そのような単純な目標さえ、カイシャ組織の中では頭から押さえつけられてしまう。

 

 

その理由は単純明快。

 

 

カイシャでは『年功序列』が支配しているから

 

 

長年務めた人に重きを置く、年功序列の制度。

 

 

「新入りは当分『下積み』の期間だ!」

 

 

「上司より先に帰宅するなんてありえない!」

 

 

こんな時代錯誤な発言が普通に飛び出すのも、まさに年功序列の賜物。

 

 

年功序列の最下位にある新入社員に、雑用や裁量の低い仕事だけを任せるカイシャもたくさん存在します。

 

 

しかし…。このような一昔前のカイシャと組織の在り方は、今の若者には受け入れられないのです。

 

 


新しい世代の台頭と価値観の多様化

 

 

現代の若者は、いわゆる団塊世代の50代の人たちと比べると、明らかに別の思考回路を持ち合わせています。

 

 

時代が変われば、人も変わる。

 

 

このような『ジェネレーションギャップ』は今に始まった事では無く、過去を遡ってみても幾度となく繰り返されてきた事です。

 

 

しかし……。

 

 

現在は人工知能 (AI) の台頭とIT技術の進歩により、オフィス業務はすさまじい速さで効率化されています。

 

 

わたくしコダモンがこれまで関わってきた範囲だけでも、当時のカイシャは産業の自動化の流れについていくのがやっとでした。

 

 

業界や職種を問わず、AIを導入する企業も増えてきています。

 

 

スマホやPCで。いつでもどこでもメールや電話で仕事ができてしまう世の中。

 

 

そして、今の若い世代にとってはそれが当たり前。キーボードからも離れて、フリック入力でレポートを書いたりと、スマホ1台でビジネスを完結させるツワモノもいます。

 

 

FAX (死語) で見積書を送付していた時代が、つい20数年前だったらしいので…。技術の進歩は目覚ましい。

 

 

そんな古い時代の働き方をピークに過ごしてきたオッサン世代が、今の柔軟な思考を持つ若者とうまく嚙み合うはずがない。



「ハンコの押し方がなってない!」



「目上に対する礼儀がなってない!」



年功序列と古いこだわりのせいで、このような発言がすぐに飛び出すカイシャ組織。しかし…これらは今の若者にとってはストレスでしかありません。

 


効率的な働き方で『仕事だけに集中したい』のに、若者たちは古参の社員に振り回される。


 

オフィスの中の世代間のギャップの大きさは…計り知れません。

 

 

現在の技術的進歩と、それに伴う『人』の思考回路の変化はこれまでに無いほど速いのに、そこで働く古い人間は思考停止のまま。

 

 

時代の流れと共に『考え方』も変わるのに、カイシャは年功序列のまま。



「新卒で入社したカイシャで生涯働いて、退職金をもらって…」という考えが当たり前だった一昔前。それに比べて、今の若い世代の人たちは「そもそも自分がどう働きたいか?」という事を、人生の早い段階で考えている。



この2つの世代の『考え方の違い』が、その働き方にハッキリと反映されるのです。

 

 

そして、このような価値観の多様化が、カイシャに変化をもたらそうとしています。

 

 


「新卒」が「新卒」で無くなる日

 

 

「カイシャに入って始めてインターネットに触れた古い世代」

 

 

そして…。

 

 

「中学校からスマホでネット検索してきた若い世代」

 

 

この2つの世代がぶつかる時に、摩擦が生じない訳がありません。

 

 

スキル的な話をしているのではなく…あくまで考え方の違い』です。

 

 

そして、その経験値の違い。

 

 

今の学生や若い世代の社会人は、情報を得たりビジネスに関わるチャンスが単純に増えているのです。

 

 

かくいうコダモンも、ドイツの大学在学中に、大学を休業して実務経験を積む事に努めました。

 

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詳細は割愛しますが、ドイツの大学は完全に『個人主義』と『成果主義』の世界です。厳しい競争で海外のレベルの高さを痛感しながら、来たる就職に備えるための実務経験を積んでいたのです。

 

 

卒業と同時に企業に即戦力として見なされるのがドイツなので、学生の身分で勉強にインターンにと励みました。

 

 

ドイツには、日本のように新卒一括採用のシステムによる「一斉募集」などはありません。大学側のサポートも限られているので、各々が個々のタイミングで卒業したら…あとは頼れるのは『自分』だけ。



就職に際して自分のスキルと強みをしっかりと提示できなければ、箸にも棒にもかからない。



セルフマネジメントが大学時代からできないと、ドイツでは社会人としてやっていけないのです。

 

 

そのために、大学時代に『自分の将来の展望』を見据えたスキル構築とジョブ経験が海外では必要なのです。

 

 

従来の日本の学生は、大学2-3年あたりから就職説明会や就活対策、国家試験の準備などを始めて…実務経験はまったく問われませんでした。

 

 

しかし、今の日本の若い世代には海外同様の『セルフマネジメントの意識』があるのです。

 

 

「ネットビジネスで家賃を払えるくらいは稼げています」

 

 

「大学の友人数人と会社を立ち上げてプロジェクトをやっていました」

 

 

このような、学生時代から自分の力でビジネスをマネジメントできる人材も増えている。

 

 

彼ら/彼女らは、いわゆる『新卒』なのに、キャリア採用の人たちと遜色ないレベルの経験を既に積んでいる。



日本においては「新世代」となる学生です。

 

 

自分の力で生活費を稼いだり、ビジネスの基盤となる知識を身につけたり。将来の仕事において必要となる思考のスピードや柔軟性を、在学中に持ち合わせる学生たち。

 

 

カイシャに入社した時点で、そんじょそこらの中間管理職さえ持ち合わせていないようなスキルを、既に身につけているのです。

 

 

大学時代から、収益を挙げるのみならず、当然の事ながら経理・購買的なノウハウや、物流に関する知識も得ています。まさに即戦力。

 

 

しかし、残念なことに…。そのような高いレベルの新卒を上手に扱える日本のカイシャは、ほぼ皆無でしょう。

 

 

 

なぜなら『年功序列』が支配しているから(2回目)

 

 

 

時代環境の変化をしっかりと無視し続ける、カイシャの年功序列。

 

 

「最近の若い奴はスグ辞める!」などと言うオッサン世代のたわごとは…もう時代遅れ。

 

 

では、その中身をもう少しだけ紐解いていきましょう。

 

 


『年功序列』はもう通用しない

 

 

今の日本社会は、少子高齢社会による構造的な人手不足と好景気で、圧倒的な『売り手市場』ですね。

 

 

それも手伝って、残業や休日出勤といった、これまでは当たり前だったカイシャでの働き方が疑問視されやすい環境が整っています。「御社では残業はどれくらいありますか?」と、面接で真っ向から質問を投げかける就活生たち。頼もしい…。

 

 

ちなみに一昔前までは、会社員にとっては『終身雇用』という神話(?)が存在していました。

 

 

同じカイシャで定年まで雇用され続けるという、日本の雇用の慣行。安定した生活が約束されたと勘違いした会社員たちが、それに呼応する形で、身を粉にしてカイシャに貢献する…という図式です。そしてそのままカイシャに一生面倒を見てもらう。

 

 

残業が多かろうが、休日に駆り出されようが、パワハラがあろうが…。おかまいなし。カイシャは家族とでも言わんばかりに、心身を傾倒し続けます。

 

 

そして、そのシステムを盤石なものにするのが年功序列

 

 

終身雇用と共にカイシャで維持される、年功序列。初任給から始まって、勤続年数が上がるにつれて給与も上がる制度です。



要するに、ずーっと同じカイシャにしがみついていれば、他で新しく働き始めるよりも高い給与を獲得することが出来る仕組みです。

 

 

「ウチのカイシャ辞めるなよ? 10年、20年後には良い給料になってるぞ…!?」

 

 

「転職したらまたこれまでの頑張りが全部リセットだぞ…!?」

 

 

このような見えないメッセージと共に、社員を1つの企業につなぎとめてきたのが、終身雇用と年功序列。

 

 

そうです…。

 

     

社員が辞めない事を大前提にしているのが終身雇用と年功序列のシステムなのです。


 

これがついひと昔前まで当たり前だったのもだから「最近の若い奴はスグ辞める」などという発言が、オッサン世代からは飛び出すのです。

 

 

まぁ…。そりゃそうですよね。彼らは「他の選択肢を知らない」のだから。



しかし、終身雇用なんてものは完全に過去の産物。大手企業がリストラに乗り出すことなんて、いくらでもあります。そして、今の若い世代はそれをよく知っている。

 

 

 「こんなに残業まみれなら、辞めます」

 

 

「有給休暇が取れないなら、辞めます」

 

 

こういう冷静なスタンスの若者が増えるのは、もはや必然です。

 

 

今の新卒は組織が一生守ってくれるとは思っていないのです。

 

 

そして…。新入社員たちはすぐに辞めるどころか、今後の少子高齢社会ではそもそもカイシャによっては採用ができなくなるかもしれないのです。

 

 

この環境に加えて、前述の『新しい世代の新卒達』の台頭もあります。

 

 

子供の頃からネットを駆使し、中には早くからIT系のアルバイトをしたり、情報処理を学んだりする人も。目まぐるしく発展を遂げる現代社会の中で、確実にニーズを把握してきた若者たち。

 

 

カイシャの古い人間と同等かそれ以上のベーススキルを持ち合わせた学生が、増えているのです。

 

 

そんなスーパーマンな新卒達を、日本のカイシャの規定に合わせて採用したところで…。長く続くハズがありません。裁量が少ない雑務をやらせたり、意味もない残業をさせたり。年功序列のシステムですぐに疲弊してしまうだけ。

 

 

「20数万円程度の初任給で、こんなに搾取されて…割に合わない!」

 

 

こうなるわけですね。

 

 

カイシャ特有の古い慣行や、縦社会から来る人間関係の摩擦は必ず存在します。それが今の若者にとっては先の見えない不安な環境となる。

 

 

新卒であっても、キャリア採用のような適材適所の人事を早急に取り入れないと、入社後に辞める若者はいくらでも増えるでしょう。

 

 

今の日本は、空前絶後の売り手市場が転職を容易にしています。

 

 

カイシャの人事やおエライさんは、「最近の若者は何を考えているんだか…」などとボヤくよりも、価値観の多様化を真摯に受け止める必要があります。

 

 

日本のカイシャの現状を考えた時、今どきの優秀な人材が外資系やベンチャー企業へと目を向けるのは当然です。

 

 

そのキーワードは『年功序列』。

 

 

今後もおそらく無くならないけど、このままでは人材が集まらならなくなるリスクが確実に存在しています。

 

 

どのカイシャも経営課題と位置づけて、再考を迫られるかもしれませんね。

 

 

ちなみに、日本のカイシャに4年半在籍して年功序列をたっぷりと経験してきた、わたくしコダモン。お腹いっぱいになって転職しましたが、ドイツとの違いの大きさに当時は本当に愕然としました。

 

 

『入社後すぐに地方へ配属』など、カイシャに人生を左右されるような先の見えないシステムに心底驚きました。



そのような日系の大手企業に、柔軟な思考を持った新卒達が今後すんなり順応できるとは、なかなか想像できません。

 

 

「自分のキャリアに対する明確なプランがある」

 

 

「ワークライフバランスの実現を重視したい」

 

 

このように、しっかりとしたビジョンをもって入社した若者たち。



そして、そんか新入社員を苦虫を噛み潰したように見る、古参の社員たち。

 

 

お互いにいつまでも分かり合えない時代錯誤はなはだしい現状が、そこにはあります。

 

 

効率を重視する若い世代に対して、古い考えでしか対応できないカイシャ。

 

 

固定の残業代で社員を無限に働かせるようなカイシャたち。そのようなマネジメントがいまだに横行する日本社会の今後が、懸念されます。

 

 

 コダモン