新入社員の3割が3年で辞める日本のカイシャは異常か?

「入社後3年以内に辞めていく新入社員はおよそ3割」。あたかもヤバい数字のように見えますが、海外ではけっこう普通。大事なのは:「なぜ辞めていくのか??」

入社後3年内の離職は普通? 海外と比較してみた。

 

 

コダモンです。

 

 

「終身雇用」って単語、最近あまり聞かなくなりましたよね。

 

 

一昔前までは、年功序列と合わせて神話のように語られていたのに。

 

 

会社に入ってしまえば一生安泰で、所得は年を追うごとに上がっていくシステム。まさにエスカレーター式の昇級・昇給。

     

 

「終身雇用」こそが絶対安泰の道だと思われていました

 

 

まぁ、解雇さえされなければ「安泰」ではあるのでしょうけど。

 

 

しかし、昨今のグローバル化の社会の中で、「働き方改革」なるコトバも徐々に注目を集めるようになる中、日本のビジネスは常に変化している。そして、経済情勢とテクノロジーもどんどん進化しています。

 

 

例えば製造業などは、第4次産業革命と呼ばれる人工知能の台頭により、「人」がどんどん不要になっていきます。

 

 

これは、ここ数年足らずでガラケーがスマホに進化したのと、まったく同じ。

 

 

数年単位でサプライチェーンが進化しています

 

 

他の分野もしかり。

 

 

そんな中、安定思考に向かうのも、無理はありません。

 

 

大量リストラなどもありましたし、「できれば終身雇用、正社員をゲットしたい!!」と思う人は、まだまだ多いのではと思います。

 

 

でも、ちょっと待ってください。

 

 

この「終身雇用」について素朴な疑問がひとつ。

 

 

実はコレって……

 

 

「カイシャの良し悪し」を完全に棚に上げた考え

 

 

そう思うのです。

 

 

もし就職したカイシャに自分が全く合わなかったら……

 

 

そもそも終身雇用もへったくれも無い

 

 

そのように考えてしまうハーフは、異端児でしょうか?

 

 

いわゆる団塊世代の人たちは、文句ひとつ言わず「忍耐」を美徳に耐え抜いてきたみたいですけど。

 

 

合わないカイシャに属し続けることは、苦痛

 

 

実際、日本のカイシャにいた4年半は苦痛でした (笑)

 

 

海外が長かった、ドイツとのハーフ。そんなコダモンは、4年半日本の一部上場企業に就職した結果、見事にお腹いっぱいになって辞めました。

 

 

今回は、そこにも絡む「カイシャを辞めるタイミング」の話。

 

欧州では「入社後3年での転職」が推奨されている?

 

 

欧州で駐在員を務めている時、ハーフという事もあり、母国語で現地の同僚と色々と深い話ができました。

 

 

そこで様々な情報を仕入れることができたのですが、ある日こんな事を教えてくれる同僚がいました:

 

 

「コッチの人間は皆どんどん転職するよ。キャリアアップにつながるし、何より初めてのカイシャは3年で辞めろとも言われているんだ」

 

 

……え??

 

 

初めての就職は「3年で辞めろ」と推奨されている??

 

 

これには、さすがにビックリしましたね。

 

 

当時は日本的な考えを持っていたからかもしれませんが、「新入社員はとりあえず辞めずに頑張れ」と聞いていたからです。

 

 

「辞める = ドロップアウト」

 

 

「辞める = 終身雇用を手放す」

 

 

こんな図式がしっかり成り立っている日本。

 

 

そこから来た身としては、この欧州の考え方は斬新でした。

 

 

それではなぜ「3年」なのか。この「3年」が基準となるメカニズムは、こんな感じです:

 

 

・3年経てば、一通りのことを身につけられる (身につけたと判断される)

 

 

・3年経てば、プロジェクトもいくつかこなした上で即戦力となれる

 

 

・3年以内の転職は、次の雇用主に「短い」と判断されるケースがある

 

 

ちなみに欧米には、新卒採用などというモノはありません。したがって、これらは「Newcomerとしての判断基準」です。

 

 

どうやら、自動車業界も盛んなドイツにおいて、エンジニア系が特に当てはまるようです。

 

 

仮に3年やそれ以上を同じ企業で勤める場合は、そのカイシャに既に明確なキャリアアップやスキル向上の可能性がある場合のみ。

 

 

ちなみに、参考までにドイツの具体的な数字を見てみましょう。

 

 

ドイツでは、新卒or中途採用に関わらず……

 

 

平均4年で転職が行われています。

(出典: arbeits-abc.de https://arbeits-abc.de/jobwechsel-im-lebenslauf-darstellen/)

 

 

これはかなりビックリな数字。

 

 

ドイツ全体の様々な業界を見渡しても、平均およそ4年で辞めて行くのです。

 

 

いずれにせよ、これらはあくまで基準程度の話ですが、ドイツでは当然のように……

 

 

一定のスキルが身についたら「早期転職」

 

 

これが推奨されているのです。

 

 

日本との比較ですと、福利厚生の有無など包括的な契約内容の違いもありますが、それでも欧米ではキャリアアップ/年収アップとしての転職は当たり前。

 

 

日本のように「社員が辞めないことを前提」として経営されているカイシャたちでは、まず成立しないでしょうね。

 

 

誰かが有給休暇を取るだけでも大騒ぎな、日本のカイシャと上司達。

 

 

欧州のように人材の回転が早かったら、マネジメントがその変化についていけなさそうです……。

 

 

新入社員の離職率自体は昔から変わっていない?

 

 

とある記事の、離職率に関する抜粋です:

 

 

「1000人以上の大企業では、大卒、高卒とも25%以下であるのに対して、30~99人の中小企業では大卒は38.6%、高卒では47.7%に達しています。高卒者であっても、大企業に入社すれば、3年以内に離職するのは4人に1人。一方、中小企業に就職すれば2人に1人が離職してしまうのです。」(出典: President Online: http://president.jp/articles/-/22613)

 

 

新卒全体の3割以上が3年以内に辞める中、大卒者だけを見るとおよそ4割。

 

 

ただ、この離職率……

 

 

実は昔からあまり変わっていない

 

 

バブルの頃も、だいたい同じ数字だったみたい。

 

 

そんな中、この離職率の数字。日本の場合、いったい何が問題かというと……

 

 

スバリ。

 

 

新卒者が離職していく理由

 

 

そう、「理由」が問題です。 

 

 

最近は、「数日でカイシャを辞めた」などという話もよく聞きます。

 

 

ブラック企業が横行する中、新卒者が離職していく理由を根本から見ていく必要がありますね。

 

 

「就業時間」が離職につながる深刻な理由

(出典:Vorkers 働きがい研究所「就活生のための後悔しない会社選び 平成生まれの退職理由って?)

 

 

2位にランクインしている、

 

 

「残業・拘束時間の長さ」

 

 

新卒が早期にギブアップしてカイシャを去っていく理由は、コレに尽きるのではないでしょうか。

 

 

その証拠に、「就業時間」から派生するネガティブ要素が他にもたくさんランクインしています。

 

 

6位には、「休日の少なさ」

 

 

そして10位には、「体力がもたない」

 

 

日本のカイシャのありえない残業・就業時間から来る……

 

 

「休暇不足」や「疲れ」という慢性的な問題

 

 

これらが続々ランクインして来ています。 

 

 

当然ですが、残業が慢性化している職場に好んで留まる人はいません。

 

 

ストレスや疲労から身体を守るために、早期的に決断を下すのも当然。

 

 

「繁忙期の残業時間の上限は月100時間未満」

 

 

このような、世界的に見てもありえない基準を、国レベルで設けるのが日本。

 

 

柔軟な思考を持った若者は、どんどん転職していきますよ……。

 

 

「なぜ若者が辞めていくのか」を考えろ

 

 

前述の通り……

 

 

新入社員の3割が辞めていく実情は昔と変わっていない

 

 

そして……

 

 

欧州でも3年での離職は普通

 

 

日本のカイシャが「異常」なのは:

 

 

「新入社員が辞めざるを得ない」その労働環境

 

 

コレですね。

 

 

サービス残業もまだまだ横行している日本のカイシャ達。

 

 

しかし。「残業が社員の美徳」などという考えは、もう通用しません。

 

 

残業だらけのカイシャに終身雇用を求めない若者達。

 

 

「休めないなら、辞めます」

 

 

このような人材が増えていくでしょう。

 

 

(合わせて読みたい) 

 

 

大いに結構だと思います。

 

 

カイシャがいつまで経っても変わらないなら、下からどんどん突き上げて変えていくしかありません。

 

 

「せっかく採用した新入社員に辞めないで働き続けてもらう。」

 

 

「その対策を考える。」

 

 

そんな悠長なことを、カイシャは言わなくていいんです。

 

 

まずは単純に定時で帰宅できる組織づくりと体制を敷いてください

 

 

 

欧州にできて、日本にできないハズがありません。

 

 

日本のカイシャが変わるのはいつの日やら…。

 

 

 

 コダモン