就活生が「没個性」してる現実? 茂木氏の意見にほぼ同意。

「周りに合わせること」が大好きな日本のカイシャ。そこに「個性」は求められません。リクルートスーツで「没個性」していく若者達について。

 

リクルートスーツでしっかり「没個性」

 

 

コダモンです。

 

 

Yahooでもトップニュースになっていたこの記事:

 

 

「茂木氏『この国は終わっている』就活生の没個性指摘」

 

 

コレは、なかなかどうして……。

 

 

切り込んだタイトルとその内容に、既に賛否両論が巻き起こっているようです……。

 

 


「没個性」は今に始まったことではないよ

 

 

Twitterでの茂木氏のつぶやきと、記事の抜粋は以下の通り:

 

 

「『今日の夜、東京のある駅の近くを歩いていたら、全く同じようなリクルートスーツをきた学生の集団が数十人、騒ぎながら通り過ぎていた』(中略)『画一性。没個性。この国は、本当に終わっているんだなあ、と思った。経団連のお墨付き』」(出典:Yahoo!ニュース, https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170607-01836561-nksports-ent, 2017.06.10) 

 

 

「日本が終わっている」かどうかは、いったん置いておいて……。

 

 

ドイツハーフで、日系大手に就職経験のある、わたくしコダモン。

 

 

これを読んだ時の印象は……。

 

 

「就活生 = 没個性」には超納得

 

 

茂木氏の意見は、ほぼ肯定します。

 

 

正直なところ、「就活生」という単語から連想できるのは……。

 

 

「個性」とは程遠い事項ばかり

 

 

そもそも……。

 

 

就職活動の根幹をなしている「新卒一括採用」には、「個性」の2文字は見えません。

 

 

春先のとある時期になると、どのカイシャも一斉に新卒の採用活動をスタートさせる。そこからは、どの大学生もみんな一様に「横並び」にさせられます。説明会とか面接をこなしつつ、何十社もまわる就活生もいるのだとか。

 

 

そして、内定を与えた学生たちを4月に一括で採用する。そのような「新卒一括採用」は日本独自の仕組みです。

 

 

1960~70年代の高度成長期にできあがった終身雇用という日本的雇用慣行。それは、まさにイケイケドンドンな時代に「労働者を囲い込むため」に出来上がったものです。

 

 

しかし…。今はみなさんもご存知の通り、圧倒的な売り手市場。労働人口も減少している中、終身雇用などはすでに過去の産物と化しています。

 

 

長期雇用ありきで成り立つのが、新卒一括採用。そのシステム自体が、「古い」のです。

 

 

「個性」が無いまま就職活動

 

 

日本独特の採用方式でもある、新卒一括採用。

 

 

そして、終身雇用とか年功序列などという、古い組織体制で社員を囲っていくカイシャたち。

 

 

そのような環境下での、就職活動。就活生に求められるルーティーンは確実に出来上がっています。

 

 

カイシャ各社が一斉に新卒の採用活動を行い…。

 

 

就活生が同じリクルートスーツで次々と面接へ参加して…。

 

 

卒業前の学生を限られた期間に大量採用する…。

 

 

まさに「一括採用」ですね。

 

 

そして、残念ながらそこに「個性」は求められていない。 

 

 

ポテンシャル採用とは名ばかりの、新卒一括採用。

 

 

その中身は……。

 

 

カイシャ色に染めやすい人を採用するだけ

 

 

ただそれだけ。

 

 

「採用担当者は、リクルートスーツの向こうにある個性を見ている」

 

 

そのような意見も聞きますが…。そうは思わない。

 

 

だって、仮に面接に現れた新卒者が、リクルートスーツを着ていなかったら…?

 

 

それでも冷静に、穏やかに、そのリクルートスーツを着ていない学生の「中身だけを見る」余裕がある面接官は、どれほど存在するかしらん。

 

 

……。

 

 

昔ながらの終身雇用の制度ともマッチしていて、日本ではまだまだウェルカムなシステムである、新卒一括採用。

 

 

ただ……。

 

 

諸外国からはしっかり置いていかれている

 

 

「個性」無しで、いったいどうやって社会に出て勝負するの??

 

 

「他人と同じ」はリスクでしかない!

 

 

「個性」を考えたときに、まず「見た目」は重要な要素です。

 

 

内面ももちろん大事ですが、一発勝負の多いビジネスの場や社交の場では、お互い知らない者同士。

 

 

場所・状況・時間を問わず……。

 

 

まず外見からの判断になるのは当然

 

 

そう、「見た目」は重要です。

 

 

外見が認められて信頼感を得やすくなれば、成果につながることだってあります。ビジネスマン(/ウーマン)たるもの、対話の相手を、その第一印象から生まれる「個性」をもって巻き込み、魅了するところに、成功の秘訣があります。

 

 

そのため…。

 

 

「他人と同じ」というのは百害あって一利なし

 

 

これだけは、確実に言えます。

 

 

そして、みんながみんな同じ様相ほど、つまらないものは無い。

 

 

グローバルビジネスにおいて、相手に与える第一印象と「記憶に残るインパクト」の重要性は高いです。

 

 

ハーフというだけで、常に「第一印象が強烈」だったコダモンですが、それはあくまで日本国内での話。ドイツで転職してみたら、自分の見た目が「普通」なことに気づかされました。相手に覚えてもらうのも、一苦労。それほど、海外のビジネス現場は目まぐるしく、新陳代謝が活発です。

 

 

グローバルビジネスの現場では、「周りと同じ」では、何もやっていけません。

 

 

そんな中…。集団行動を美徳として、「周りに合わせる働き方」が求められる、日本のカイシャたち。

 

 

どの組織でも年功序列が支配していて、新入社員はその最下層。「自分は勤続年数も長いから偉い」と勘違いしているオッサン世代を上司に抱えながら、どこまで行っても周りに合わせる働き方が求められます。

 

 

そんなカイシャへ入社するための、就職活動。

 

 

その就職活動でも、当然のように、「周りと同じ行動」が求められています。

 

 

身だしなみがどうのこうの…とか。

 

 

髪型はどうあるべきか…とか。中学校か (笑)

 

 

実際に、ネット上でも見かけました:

 

 

「恥をかかないための就活マナー」

 

 

「就活のための身だしなみチェックリスト」

 

 

…。なんなんだコレは(笑)

 

 

第一印象が面接を左右するから、周りのみんなと相違ない身だしなみにするのが良いらしい…。

 

 

…。

 

 

中学高校時代の「髪の毛が耳にかかる髪型は禁止」みたいな、当時の校則をついつい思い出してしまいます。

 

 

リクルートスーツってそもそも何よ?

 

 

 

ちなみに、コダモンのもう一つの母国でもあるドイツでは…。

 

 

ヒゲを生やして"就職活動"をする人などが、当たり前のように存在します。業種にもよりますが。

 

 

また、スーツ姿ではなく、比較的カジュアルな格好で面接に臨む人もいます。

 

 

これは、ドイツにおける転職活動でも同様です。

 

 

厳密に言えば、ドイツには新卒一括採用のようなシステムが存在しないので、「就職活動」という枠組みが、日本とは違います。カンタンに言えば、新卒も「キャリア採用」だということ。

 

 

社会人のスタートが、既に完全な個人戦なのが、ドイツです。

 

 

そのため、「個」を様々な角度から全面に出し、周りとの差別化となる「スキル」をもって、社会での自分のポジションを獲得する必要があるのです。 

 

 

海外の厳しいビジネスの現場で生き残るためには、当然の試練です。

 

 

その点、日本はと言うと…。

 

 

社会へ羽ばたいていく重要な局面なのに、まず没個性でのスタート。

 

 

その中でも……。

 

 

「リクルートスーツ」という代物が元凶のひとつ

 

 

…。そもそも何なの? 「リクルートスーツ」って。  

 

 

英語表記だと、"recruit suit"。

 

 

「新メンバースーツ」(笑)

 

 

いやいや…。笑ってる場合じゃない。

 

 

まぁ、「採用スーツ」みたいな意味合いを持たせたいのでしょうね。完全に和製英語です。

 

 

しかしながら、面接の場にフォーマルが必要なら、単純にスーツでもいいわけで……。そもそも、リクルートスーツの存在意義と、その用途がわかりません。

 

 

「就職活動中に着用すること」を目的としている、その理由が不明なのです。

 

 

客観的に見れば、リクルートスーツの主目的は「周りと同じように見える事」です。

 

 

というか、それ以外にその目的が思いつかない。

 

 

清潔感や真面目さが現れるから」みたいな理由もあるみたいですけど、後付け感がハンパない。そんなものは、普通のスーツで十分。

 

 

うーん…。

 

 

「没個性」のはじまり

 

 

 

ちなみに、わたくしコダモン。

 

 

ドイツの大学卒業後に中途採用で日本のカイシャに入社したため、このリクルートスーツというモノとは縁がありませんでした。要するに、日本の典型的な就職活動は、経験していません。

 

 

カイシャに入ってから知った、就活生たちが着込む「リクルートスーツ」の存在。

 

 

その時、ふと思ったんですよね。

 

 

このリクルートスーツは……。

 

 

学生服の延長

 

 

集団行動を良しとされ、その遵守が当然と教えられる日本の学校。

 

 

そこで着る「学生服」「リクルートスーツ」は一緒です。

 

 

「そうじの時間」や、「行進の練習」など……。

 

 

古い慣行と教育で集団行動が鍛えられる日本

 

 

「学校で集団行動を学んでいない人は社会で困る」という偏った見解もあるのが、日本です。

 

 

カイシャという組織で「みんなに合わせながら働ける」ように、義務教育からしっかり集団で行動する意識が鍛えられます。

 

 

…。

 

 

日本で「個」が発揮できるのは、ようやく大学生になってからになります。

 

 

学生服に別れを告げて、意気揚々と私服で大学ライフを満喫する学生たち。

 

 

そうです。大学に入ってようやく「自由」が勝ち取れたはずなのに……。

 

 

リクルートスーツで集団行動の世界に逆戻り

 

 

所属先が「学校」から「カイシャ」に変わっただけですね。

  

 

「あなたはどれだけ従順な社員になれますか?」

 

 

そのような、採用側の隠れたメッセージが込められているのが、リクルートスーツ。

 

 

 

周りの就活生達としっかり足並みをそろえ、先輩たちがみな同様に通ってきた就職活動という関門をくぐり抜けていく学生たち。そして、「周りと同じこと」を大前提に行われるカイシャでの面接。

 

 

その時から、他人と同じ行動と容姿を極力求められ……。

 

 

「自立性」や「独創性」を頭からしっかり抑えていく

 

 

没個性の、はじまりはじまり…。

 

 

就活とリクルートスーツで試される

  

 

「自分の個性は見た目でなく内面で勝負しろ!」

 

 

これは、就職活動でセミナーや説明会などでもよく言われる事だそうです。

 

 

「自分の個性は見た目でなく内面で勝負しろ!」

 

 

このような言葉は、他人に言われたからといってどうこうするものではない。

 

 

外見も内面も、そのどれもが「個」が持ち合わせる「差別化」のツールです。

  

 

そして、その全てが就活生の「個性」

 

 

カイシャがサラリーマンに「個性」を求めない今の日本の社会。

 

 

その点、グローバルの社会では「他人との差別化」は、生き残る上では重要なポイントです。

 

 

個々のスキル以上に大事な要素と言っても、過言ではないほど。

 

 

誰もが、何かしらの専門知識や突出したスキルをひっさげて企業へと入社していく中で、「他人との差別化」がビジネスシーンで求められるのは当然のことです。

 

 

周りと同じ事をしていても「ダメ」なのは、海外では当たり前。

 

 

周りに合わせることは「百害あって一利なし」

 

 

これが明確なのが、海外です。

 

 

しかし…。日本には、新卒一括採用がある。

 

 

大学の専攻やスキルがほぼ無意味となる、一括採用のシステム。

 

 

新卒たちはみなリクルートスーツを身にまといながら、一斉に横並びでスタートラインに立たされます。これぞまさしく、「ザ・集団行動」 (笑)

 

 

海外留学経験があったり、インターンの経験がある優秀な人も。大学生活をずーっと遊び呆けていたアレな人も…。誰もが、とりあえず就活にあたって「同じスタートライン」に立つ。

 

 

欧米視点からすると、まぁ〜理解し難い現実が、日本のソレにはあります。

 

 

そのような「日本式」は、海外では理解されないどころか、失敗の元にもなり得ます。

 

 

中途採用で入社し、一部上場企業で4年半サラリーマンをやってみた、わたくしコダモン。

 

 

カイシャが見事に失敗する現場を見てきた

 

 

グローバルビジネスにおいて、「本社」と「海外支社」における、お互いの理解度の差異はとても顕著です。

 

 

コミュニケーション能力の欠如から、単純な意思疎通の壁まで。

 

 

どの現場、どの打ち合わせにおいても、何度も「分かり合えない」状況を見てきました。

 

 

詳細は割愛しますが……。

 

 

日本で「良し」とされるモノは、海外の「スタンダード」から外れている事が多い。そして…。

 

 

日本で美徳とされる「集団行動の意識」は海外では通用しない

 

 

「理解されない」と言ったほうがいいかな?

 

 

海外においても、組織の中でのチームワークは、もちろん大切です。

 

 

ただ……。

 

 

「チームワーク」と「集団行動」は全くの別物

 

 

日本のカイシャでしっかりと日本式を経験したビジネスマンたち。そして、海外でも「日本式」をまかり通そうとする日本人サラリーマン。

 

 

彼らは、入社時から部署内で「周りに合わすこと」を求められ、叩き上げられます。「社内のルールが世界のルール」とでも言わんばかりの組織体制と環境下で。そして、昔ながらの思考を持った上司たちの元、「柔軟な思考を持つこと」を間接的に妨げられながら働きます。

 

 

その反面……。

 

 

外見から内面まで、様々な角度から「個」がテストされるのが海外。

 

 

そこでは、「集団」に頼ることはできません。

 

 

自分自身の知識・経験だけでやっていく必要があるのです。

  

(合わせて読みたい) 

 

 

このような現状で、日本式が海外で通用するはずがない。

 

 

少々脱線しましたが……。

 

 

カイシャ予備軍を頭ごなしに1つのカテゴリーに押し込むのが就職活動です。

 

 

そして……。

 

 

それを体現させるツールがリクルートスーツ

 

 

就活生たちは、それに身を包むことによって……。

 

 

「私はあなた達のカイシャに順応する準備が整っています」と、暗に宣言させられているのです。

 

 

肯定派の言い分は…

 

 

最後に。

 

 

参考までに、リクルートスーツとその利用を肯定する記事をご紹介。

 

 

例えば、こんなカンジ:

 

 

「新卒生にリクルートスーツが必須とされるのも、転職の場合でもスーツが当然とされるのも、それが少なくとも日本のビジネスの社会において“標準的な戦闘服”とされているからです。『学生服』や『私服』で生きてきた若者に対して、『スーツ』という“同じ戦闘服”を着て戦う戦士になる意思があるか?ないのか?を、大人たちは面接の場で真摯に問いかけているのです。」

(出典:新卒就活.com, https://新卒就活.com/なぜ面接はリクルートスーツでないといけないの/, 2017.06.10) 

 

 

……。

 

 

 「アホか」と言いたくなる

 

 

いや、アホなのか……?

 

 

なんか…。寒気すら覚える内容です。

 

 

「大人たちは真摯に問いかける」だって (笑)

 

 

コダモンには、こう言っているようにしか聞こえない:

 

 

「就活生のみなさん! 『自分がいかにカイシャに搾取され易いか』を、上司たちは見ています。その期待に、しっかり面接で応えてきてくださいね!」

  

 

でもまぁ…。コレがある意味、現実なのかもしれません。

 

 

「個」のスキルをフル活用してビジネス促進を狙うのが海外企業ですが、そこから置いてけぼりになっているのが日本のカイシャ。

 

 

そんな日本のカイシャたちは、組織の中で集団に合わせられる能力を持ち合わせる「新入り」が欲しい。

 

 

就職活動が「集団行動」なのは、そんな背景もあるのでしょう。

 

 

エスカレーター式に昇級と昇給を繰り返す日本のカイシャにおいては、「周りに合わせること」で評価されます。

 

 

周りに合わせながら残業をたくさんして…。

 

 

周りと同じように有給休暇も取らずに働き続ける。

 

 

まさに画一性没個性です。

 

 

そして、そんな日本のカイシャの採用システムにぴったりと合っている、リクルートスーツの存在。

 

 

…。

 

 

入社後に着ることもないリクルートスーツは、お金の無駄だし「没個性を促進させるツール」でしかありません。

 

 

リクルートスーツなぞ必要ない

 

 

マジで必要ない。

 

 

茂木氏ではありませんが……。

 

 

就職活動の現状について考えると、「日本は終わる」と思いたくもなりますね。

 

 

 

 

コダモン