「池上彰と考える『グローバル人材とは何か』」が納得だった

自称「グロバールなハーフ」だけど、いろいろな企業でもてはやされる「グローバル人材」の定義をマジメに考えてみる。

日系のカイシャはグローバル化していない?

 

 

コダモンです。

 

 

最近、こんな記事を読む機会がありました:

 

 

「池上彰と考える『グローバル人材とは何か』」

 (出典: https://www.jica.go.jp/topics/news/2013/20131010_01.html, 2017年5月30日時点)

 

 

けっこう前の記事のようですが、そこで議論された内容がおもしろかった。その中では…。

 

 

グローバルな人材とはどのような人を指すのか?

 

 

グローバルな人材とはどのようなスキルの持ち主なのか?

 

 

そういったテーマを取り扱っていました。

 

 

自称グローバルなハーフである、わたくしコダモン。

 

 

自らを「グローバルな人間」だと名乗るには、それなりのちゃんとした理由があります。

 

 

日本生まれで日本育ちながら、ハーフという「半分外国」な家庭で育ち…。高校卒業と同時に単身ドイツへ移住。ドイツで大学に通うとともに、在学中に通算で2年間、中国へも行っていた。

 

 

日本語とドイツ語を母語としながら、英語と中国語も話せる。(注: 中国語のスキルは怪しい)

 

 

「にわか4ヶ国語マスター」として、日系の一部上場企業に就職した時は、グローバルビジネスの促進という仕事をメインに…。日系特有の社風に四苦八苦しながら、消耗しながら働いていました。

 

 

何はともあれ…。そこまで「海外経験が豊富」な人は、当時のカイシャを見渡しても、誰1人いなかったのです。

 

 

そのため、自分がグローバルな人間であるという自覚があるし、そのスキルを活かしたビジネスに自信がある。

 

(合わせて読みたい)

 

 

それでも、社会情勢と経済に精通したジャーナリストや専門家の意見は気になる。

 

 

彼らにとって、グローバルな人材とはどういった人を指すのでしょうか?

 

 

「グローバル企業」とは名ばかりのカイシャ

 

 

みなさんもおそらくご存知の、著名なジャーナリストの池上彰さん。彼を交え、「グローバル人材が意味するものと必要な能力」などについて議論が行われた企画です。

 

 

グローバルな人材といえば…。「語学力」「高学歴」などのイメージが先行しがち。

 

 

ざっくりとした解釈は存在していても、実際にビジネスの現場において「どのような人材がグローバルに活躍できるのか?」ということが、議論されています。

 

 

コダモンも、4年半を勤めた日系のカイシャ時代に、いろいろと経験しました。

 

 

まず、中途で入社したそのカイシャでは、「ドイツ語が母国語」で「グローバルな人材」を募集していたのです。そして、そこにバッチリとハマったのが、ドイツハーフである自分でした。

 

 

コトバはもちろん問題ないし、海外経験も豊富。

 

 

組織に属して仕事をした経験こそ乏しかったけれど、そこはOJTで「育成」する準備があると、そのカイシャは言ってくれました。

 

 

その後は自然な流れで、役員面接もそこそこに内定からの契約書にサイン。

 

 

けっこうあっという間に決まりました。

 

 

そして、凱旋帰国と共に意気揚々と入社…。

 

 

したのは良かったのですが…。入社後に、そのカイシャがグローバル化についていけていない」という事実を目の当たりにしました。

 

 

「グローバル」と名のつく部署に英語すらしゃべれない日本人がいたり

 

 

年功序列が支配する組織の中で古い慣行のもと働いていたり

 

 

「日本式の働き方」を海外の支社でも実践しようとしていたり

 

 

そのカイシャは、海外に何拠点も展開していたのですが…。その中身は、絵に描いたような「ザ・日系企業」だったのです。

 

 

そして、そこで経験した4年半は、いろんな意味で「濃密」でした。グローバルからは程遠い思考と組織体制で、「グローバル企業」を名乗っていたそのカイシャ。

 

 

そんなカイシャで、自称「グローバルなハーフ」は完全に消耗しました。

 

 

…。

 

 

そんなわけで、コダモンは、「グローバル企業」や「グローバルな人材」というテーマには超敏感です。

 

 

ではさっそく、池上彰さんと専門家たちの見解を見ていきましょう。

 

 

 

「グローバル化」ができていない日系本社

 

 

まず気になったこの1文:

 

 

「経営者に経営の課題やリスクを問うと、8割が『グローバル人材の不足』を挙げる。しかし、採用する企業の本社側がグローバル化していないのが実状。」(出典は同上)

 

 

これは、マジで的確な意見。

 

 

いやー…。素晴らしい!

 

 

ちなみにわたくしコダモンも、同様な意見で投稿をしています。

 

(合わせて読みたい)

 

 

「グローバルな人材が我が社には足りていない!」

 

 

「グローバルな人材を急募する必要がある!」

 

 

そう言って躍起になる、にわかグローバル企業たち。海外ビジネスの展開と促進に向けて、グローバルに活躍できる人材を血眼になって探しているわけです。

 

 

しかし…。

 

 

採用する企業の本社側がグローバル化していない

 

 

受け入れる側の準備が整っていない矛盾…。

 

 

グローバル企業とは名ばかりで、その中身は「日本式」を地で行く、まさしく典型的な日系企業。

 

 

海外に本社の人員を派遣すれば「グローバル」になると思っている

 

 

海外支社の舵取りを日本人社員に一任して「グローバル」になろうと思っている

 

 

そのような、思考停止な状態にあるカイシャが多いのです。

 

 

そして、そのような単純な考えでグローバルにビジネスを展開しようとしているカイシャが、まだまだ多く存在するのが現状。

 

 

「企業がグローバル化するには、組織がダイバーシティー(多様性)を高め、多様な人たちと共にお互いを理解しながら、一つの目標に向かっていくことが必要。」(出典は同上)

 

 

この意見にも、納得です。

 

 

要するに…。

 

 

グローバルな人材を雇って、「我が社のビジネスを効率的に海外展開していく!」と息巻くのはいいのですが…。その母体である「カイシャ」の意識がまだまだついていっていない。グローバル人材が配置されても、そこに対する的確なサポートがなっていないわけです。

 

 

海外の拠点に、英語がちょっとできるような「にわかグローバルな社員」を送り込むのではなく…。

 

 

現地の人間と密にコミュニケーションが取れる、日本と海外の「両方の考え方」をうまく共用できる人材が必要なのです。どの分野のビジネスでも、最低限必要な「グローバルコミュニケーション」を円滑にするということ。

 

 

しかし同時に…。肝心の「日本の本社」が、そのような人材をサポートする組織体制になっていない…というジレンマがある。

 

 

例えば、年功序列とか厳しい上下関係

 

 

そんなモノにこだわっているうちはダメだということです。

 

 

海外ではフラットな人間関係が当たり前だし、「デキる人」が上に立つのが当たり前。従業員たちは基本的に残業をしないし、契約書通りの仕事をこなすような環境が整っています。

 

 

彼らは、「日本人の働き方」などにはサラサラ興味がないわけです。

 

 

そんな現場に、ひょっこりと「本社のおエライさん」が配置されたからといって…。何かが変わるわけがない(笑)

 

 

「TOEIC 800点以上」などを、あたかもグローバル人材の判断基準にしているカイシャ達。

 

 

英語なんて…。そもそもグローバルに動きたいなら話せて当然であるべきです。TOEICの点数が「グローバル人材の定義」には、ならない。

 

 

…といった具合で、前述のコメントのように、まず「採する企業の本社側がグローバル化していない」という残念な実状が課題にあがります。

 

 

グローバルな人材を活用したいなら

 

 

池上彰さんは、「グローバルな人材」について次のような見解を述べました:

 

 

「『世界に通用する人間であると同時に、日本の良さも自覚した上で働くことのできる人材』と定義した。それには『日本について客観的な目を持つことに加え、自分とは違う物の見方や考え方をする人がいる』という多様性を常に意識することが大切」(出典は同上)

 

 

これは…。良いコト言ってる。

 

 

これをコダモン的に解釈すると…。グローバルな人材とは…。

 

 

①グローバルコミュニケーションができる世界に通用する人間

 

 

そして同時に…。

 

 

②日本と本社の考え方を理解した上で海外で活躍できる人間

 

 

ということになります。

 

 

そして、それらを総括する、1番肝心な部分:

 

 

③日本の常識だけで無くグローバルスタンダードを理解している人間

 

 

この3つの項目を擁している人間。

 

 

それが「グローバルな人材」ということになるのです。

 

 

うん…。しっくりきます。

 

 

そして、このような人材には、もれなく「長期海外経験」が求められます。

 

 

なぜなら、3つ目の項目にあげた「グローバルスタンダードを理解している」という部分。この部分だけは、日本で生活している中では、単純に身につかないからです。

 

 

頭では理解していても、実際に行動に移すとなると、難しくなります。

 

 

さらに言うと…。グローバルな人材を育てようと必死なカイシャたちは、そもそもグローバル化の流れに追いついていません。いまだに「育成」に固執していることが、ナンセンスなのです。

 

 

コダモンから言わせれば…。

 

 

 

グローバルな人材は育てるものではない!

 

 

 

その人材が「グローバルか否か?」に関しては、その人間の生い立ちと経歴だけが物を言います。

 

 

例えばハーフとか。(ニヤリ)

 

 

海外経験もないまま、日本のカイシャに入社して…。「日本式」を数年かけて一通り学んだ人間には、極端な話、既に「グローバルに考える思考回路」を持ち合わせていません。

 

 

このような人間は…。「本社の考え」とか「本社の戦略」だけを頭ごなしに叩きこまれて…。「グローバルスタンダード」を考えるチカラが削がれてしまっている事が多いです。

 

 

そのため、ベストはやっぱり「グローバルを経験済み」の人材に、日本式を学んでもらうこと。

 

 

人材育成にチカラを入れるのも良いですが…。長期海外経験やビジネス経験を持つ人材を確保することが先決だと思います。

 

 

そして、その為には…。

 

 

年功序列や、カイシャに古くから存在する慣行など、グローバルビジネスの妨げになりうる壁を、徐々に取り払う必要があります。

 

 

「採用する企業の本社側がグローバル化」が、まずは最低限必要。

 

 

そして、「長期海外経験」を持ち合わせている人材を確保すること。 

 

 

自身の経験からも言える事ですが…。海外で長く生活しているだけで、様々な人種と触れ合う機会があり、多言語コミュニケーション異文化コミュニケーションの能力自然と身につけられるのです。

 

 

これらの能力を持ち合わせている人材が、各々の企業においてのグローバルな人財になりえる可能性を秘めています。

 

 

そして、そのような新規採用枠で確保した人間に…。そのカイシャのビジネス戦略を学ばせる。

 

 

こうすることで、池上彰さんが言うような人材が出来上がる。

 

 

 

「世界に通用する人間であると同時に、日本の良さも自覚した上で働くことのできる人材」

 

 

これですね。

 

 

 

ただし、1点だけ注意も必要…。

 

 

「日本の良さも自覚した上で働くことのできる人材」という部分。

 

 

「日本の良さ」は、日本でしかポジティブに判定されないケースが多いからです。

 

 

例えば、日本では美徳な「勤勉さ」とか「忍耐の精神」。これらがウリであるような時代では無くなっています。

 

 

夜遅くまで残業して、働きアリのように勤しむ姿勢は、グローバルでは「異端」のレッテルを貼られます。

 

 

「残業が当たり前」の日本の働き方ですが…。海外では、それは賞賛されるどころか、その効率性を疑われてしまうのです。

 

 

何はともあれ…。

 

 

「グローバルな人材」という今回のテーマ。

 

 

「グローバルコミュニケーション」ができて…。「日本と本社の考え方を理解」していて…。なおかつ、「グローバルスタンダード」を理解している人間。

 

 

このような人材は、ぶっちゃけた話…。

 

 

そうそう見つかるものではない(笑)

 

 

日本のカイシャにおいては、本当の意味での「グローバルに活躍できる人材」は、今後も不足するでしょう。

 

 

しかしながら、池上彰さんと様々な専門家たちとの対談を紹介した記事では、しっかりと的を得た議論がなされていた。

 

 

そして、コダモン的にも、正しい「グローバルな人材の定義」がディスカッションされていた。

 

 

これからの若者たちには、どんどん「海外」へ進出していって欲しいです。

 

 

グローバルを肌で感じて、異文化コミュニケーションの難しさなども、たくさん体感して欲しい。

 

 

これからの日本のカイシャを引っ張っていくのは、既存の概念と組織体制に捉われない、柔軟な思考を持ち合わせた人間。「グローバルな人間」であるべきだと思っています。

 

 

コダモン

 

 

(注: この投稿は2018年11月3日に改稿されています)