勤勉な日本人から見たら欧米人は「働かない」?

「外国人が働かなくて困る…」という日本人。そもそもなぜそのようなグチが生まれてしまうのか??

「カイシャ」から来る日本人との考え方の違い

 

 

コダモンです。 

  

 

ドイツで駐在員をしてた時のこと。

 

 

17時をまわって閑散としたオフィス。現地の人たちはとっくに帰宅していて、日本人の駐在員しか残っていないという、よく見る光景。

 

 

そんな時、日本人同士でよく飛び交っていた話題。それが……

 

 

「ローカルが働かなくて困る」というグチ。

 

 

ここで言うローカルとは、現地のドイツ人(とその他外国籍)の同僚たちです。

 

 

「仕事が残っているのにすぐ帰る」

 

 

その真偽のほどは定かではありませんが、本当に飽きるくらい聞かせれました(笑)

 

 

ハーフで半分ドイツ人なコダモンは、半ば納得したような顔で「はいはい」と対応していましたが……。

 

 

ちなみに、グチをこぼす日本人従業員は、カイシャでそれなりの年数を経験したマネージャーやダイレクターの人たち。いわゆる部長級かそれ以上の人が、ドイツへの出向という重役(?)を仰せつかった形です。

 

 

ペーペーは、コダモンだけ。

 

 

「ドイツ語ネイティブ」というスキルで、当時のカイシャにキャリア採用という形で入社したコダモンは、いつかドイツから営業活動する事が決まっていたのです。

 

 

ドイツ拠点の日本人たちは、みんな45歳以上の、ベテランたち。

 

 

各々が何らかの過去の実績を評価され、駐在員として海外ビジネスの推進を任された人たちです。

 

 

そんな彼らが口々に言っていた:

 

  

「外国人がまったく働かなくて世話がやける……」

 

 

コレ、本当にそうなのでしょうか??

 

 

日本人の考え方

 

 

これまでのカイシャ生活で、「日本式」で様々な経験を積んできた、日本人従業員たち。

 

 

毎日残業して、年功序列に平服して、休日に何度も出勤してきた猛者たちです。

 

 

彼らは、駐在員となって、ドイツという異国の地で働くことになっても……。

 

 

たくさん残業して「頑張ってる姿勢」を誇示します 

 

 

オフィスに一番最後まで残り、日本人の上司が帰るまで帰宅しない。

 

 

彼らは、日本で身につけた「社会人スタイル」を、ドイツの職場でもしっかりと貫きます。

 

 

現地では、誰もそんな事期待していないのに。

 

 

カイシャから「出向者なんだから働け!」とハッパをかけられ、日本の本社へのレポートのみに力が入る。

 

 

そして、遅い時間にもメールを書いて、たくさん働いていることをアピール……。 

 

  

例の如く、定時に退社する事にも気が引けていて、なかなか帰宅しません。

 

 

ドイツ人は顧客もみんなとっくに帰ってやる事なんかないのに

  

 

カイシャという組織で育んだ経験を、海外でしっかり実行しているんですね。 

  

 

毎日最後までオフィスに残っているのは、もちろん日本人だけ。

 

 

現地採用のドイツ人たちは、とっくに帰宅。

 

 

夕方の17時から会議を始めようとする日本人達を尻目に、「オツカレサマデシター」と言わんばかりに、颯爽とオフィスを後にします。 

  

 

そこから必然的に、「上司が残っているのに」や、「全然働かない」などという意見が、日本人からは出てきます。

 

 

欧米人の考え

 

 

ドイツ人はと言うと……

  

 

彼らは、企業との交渉で、全ての職務内容を細かく調整してから入社してきます。

 

 

残業時間の扱いから勤務形態、自己のタスクや上司へのレポートラインまで……

 

 

入社前に全てをハッキリさせて入社するのが欧米スタイル

  

 

彼らも、もちろん残業をする時もありますし、別の上司の言うことを聞くケースもあるでしょう。

 

 

しかし……

 

 

週40時間勤務という大前提のもと働いているのも欧米人

 

 

彼らの仕事量は、それ以上でもそれ以下でもありません。 

  

 

そして彼らの"Report To"の相手も、上下関係もハッキリしているのです。

 

 

そこへ、「ポンっ!!」と日本人が入ってきたところで、彼らの仕事に対するアプローチは何も変わりません。 

 

 

企業側と取り交わした契約と与えられた仕事をキッチリこなすだけ

 

 

有給休暇もしっかり取るドイツ人。

 

 

「周りに合わせて」「仕事の状況を見ながら」

 

 

……というような概念も、あまり持ち合わせいません。

  

 

年間30日の有給休暇を、4週間(20日間)続けて取る人も、珍しくない。 

 

 

(う…。羨ましい……!)

 

 

家族や個々のプライベートの充実に時間をしっかり費やし、カイシャに留まる時間は極力少なくするのも、欧州のスタイル。

 

 

金曜日の15時には、もう誰もオフィスにいないのも普通。

 

  

「日本人の働き方」と折り合うはずがない

 

 

実際のビジネスにおける状況も、まさにその通り。

 

 

毎日毎日オフィスに残り、本社とのやり取りだけに明け暮れている日本人とは、うまくいくはずがないのです……。

 

 

グローバルスタンダードから外れているのは日本

 

 

こんなカンタンな比較で、ここまで「違い」が浮き彫りになるんです。

 

 

16時に帰宅するために、7時には既に出社してバリバリと働くドイツ人。

 

 

かたや、日本と同じく9時にようやく出社したかと思ったら、20時まで働くスケジュールで会議などのセッティングをする日本人。

 

 

そもそも「働き方のベース」が違うのです。

 

 

ここまで読んでいただいたら、もうお分かりになりますよね。

 

 

「欧米人は働かない」などというコメントは……。

 

 

ローカルを理解したくない日本人が口にするコトバ

 

 

なのです。はい。

 

 

グローバルスタンダードから外れた、日本という世界で頑張って身につけた「カイシャ精神」

 

 

それを基本として仕事をする日本人にも、非はありません。

 

 

しかし……

 

 

「カイシャ精神」が全く通用しないのがドイツ

 

 

これを理解するだけで解決するのですが。

 

 

どうやら、そうもいかないみたいですね。

 

 

少なくとも、コダモンが経験した出向者のおエライさん達は、最後までぶつくさ言っていました。

 

 

……。

 

 

グローバルコミュニケーションのスキルが如何なく問われるビジネスの現場。

 

 

その厳しい現場で、なんとか頑張る日本人の出向者たち。

 

 

ビジネスの促進には、現地のドイツ人たちの活躍が必要不可欠なのに、まったく噛み合っていない。

 

 

お互いにしこりが残ったまま、「なんとなく」コミュニケーションが取られます。

 

 

日本式を期待するがあまり、ローカルメンバーの間にも不信感が生まれます。

 

 

その結果…。その場で足踏みをするどころか、次第に後退をはじめてしまうのです……。

 

 

ドイツ駐在時に実際に見てきた、ちょっと悲しい現実。

 

 

ベースとなる関係性が大事な海外ビジネスなのに、その前提である社内組織が足元から崩れて行きます。

 

 

……。

 

  

ドイツとのハーフのコダモン。

 

 

現地の同僚とは母国語でコミュニケーションもできたので、

 

 

日本人とローカルメンバーのどちらからも、たくさんのグチを聞いてきました(笑)

 

  

夜遅くまで残業して休日にもメールをチェックする日本人

 

 

→カイシャに時間と忠誠心を捧げる考えがまったく理解できないドイツ人!!

 

 

金曜日の15時にはさっさと帰宅していくドイツ人

 

  

→こんな早い時間に上司を残して帰宅することが理解できない日本人!!

 

 

…。まさに負のスパイラルですね (笑)

 

 

ドイツ人は、自分の決められた仕事、定時内で終わらせる職務以外には、関わりたくないのです。 

 

 

うーん……。

 

 

日本人にしろ、どこの国の「カイシャ」という組織にしろ。

 

  

「外国人は働かない」などと言っているうちは、本当のグローバルスタンダードからは、まだまだほど遠いです。 

 

 

コダモン