「グローバルな人材」は育成しない?本当に海外で活躍できるビジネスパーソンの選定

本当にグローバルな人間になりたいのなら、コトバを学ぶだけではダメ。海外を経験してはじめて、グローバルコミュニケーションが取れる。

コトバだけでは、国際競争力にならない

 

 

コダモンです。

 

 

グローバル化の波が押し寄せる昨今の日本。

 

 

外国人旅行客の数も、ほぼ毎年過去最高を更新していますね。

 

 

ネットビジネスなどが流行する中、個人でも海外とのやり取りがある人も増えています。

 

 

「海外」は誰にとっても身近なモノ

 

 

昭和から平成と、成長と発展を続けてきた日本経済ですが、新たなステージに突入している印象です。

 

 

「多極化」なんて単語もよく聞きます……。

 

 

国内外に柔軟に対応できる組織体制と意識改革が求められている現代の日本社会。

 

 

製造業、サービス業などの業種問わず、海外拠点や海外顧客との社内外調整に追われるビジネスパーソンも増えたことでしょう。

 

 

日本語圏だけで物事が完結する時代が、終わろうとしています。

 

 

グローバルな人材が欲しいカイシャ

 

 

日本のカイシャたちは、そのグローバル化の波に乗ろうと必死です。

 

 

そんな中……。

 

 

「グローバル人材が育成できていない…」や…。

 

 

「グローバルな人材の獲得が難しい…」といった声をよく耳にします。 

 

  

かくいうわたくしコダモンも、「グローバルな人材」という肩書きのもと、カイシャに求愛される形で入社しました:

 

 

面接官:「ドイツの大学を卒業して、中国にも滞在・業務経験がおありだとか」

 

コダモン:「はい、大学に通いながら実務経験を積みました」

 

面接官:「ということは、英語はもちろんドイツ語もビジネスレベルですか」

 

コダモン:「はい、一応中国語も話せます」

 

面接官:「採用!」

 

 

こんな感じ(笑)

 

 

「グローバルな人材」を喉から手が出るほど欲しいのが日本のカイシャ。

 

 

その「グローバルな人材」というテーマを、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

 

 

グローバルな人材とは?

 

 

・国境を越えて活躍できる人材 

  

・海外コミュニケーションに長けた人材 

  

・国際社会・海外経験の豊かな人材 

  

 

グローバルな人材の定義は様々です。カイシャによっては、英語が話せるというだけでグローバルな部署に配属したがるところもあります。

 

 

そんな中、わたくしコダモン的な「グローバルな人材」の定義は……。

 

 

当該国とのコミュニケーションを任せられる人

 

 

電話会議でも、打ち合わせの場でも、商談・交渉の場でも。「海外」が存在する場において臨機応変に対応できる能力の持ち主のことです。

 

 

その人材が、技術寄りにしろ営業寄りにしろ、国外とのビジネスにおいて自分のスタンスをしっかりキープしながらコミュニケーションの取れる人材。

 

 

うーん。

 

 

響きだけは素晴らしいんですが……。

 

 

なかなかそのような人材にはお目にかかれないのが現状です。

 

 

カイシャが求める「グローバル」

 

 

海外とのやり取りに強い人材を語るときに忘れがちなのが、「カイシャ」によってグローバルの扱い方も変わってくるということ。

 

 

どのレベルの成果をグローバルな人材に求めるのか?

 

 

これを考慮するだけで、その人物に必要なスキルとバックグラウンドがガラリと変わります。 

 

 

探すべき人材も、カイシャによって十人十色。

 

 

ちなみに、日本のカイシャは「グローバルな人材育成」というコトバが大好きですが、結論から言ってしまえば……。

 

 

「グローバルな人材を育成する事」は難しい

 

 

と言えます。

 

 

「育成」という部分が間違っていると思うのです。 

 

 

正しい考え方は…。

 

 

その人材がそもそもグローバルかどうか

 

 

ということ。

 

 

「育成」というコトバは、自分のこれまでの経験上、不向きなのです。

 

 

グローバルな人材の選定で1番着目すべきところは、その人間がそれまでの人生でどの程度のグローバルな環境に身をおいてきたかどうかです。

 

 

前述の「カイシャがグローバルな人材に求めるレベル」との兼ね合いも含め、詳しく解説していきます。

 

 

グローバルな人材は「育成しない」

 

 

グローバルな人材の、コダモン的定義。

 

 

いかに日本的な考えを捨て、その国々の文化・生活様式・ライフスタイルを考慮した考え方ができるか? 

 

  

インターナショナルな人材のベースは、後にも先にもコレで成り立っています。

 

 

日本で生まれ育った日本人が、「日本的な考え方」ができるのは当たり前。

 

 

日本の教育を受けて、日本の礼儀作法を身につけて、日本の社会人を経験している。それは、日本にいれば当然持ち合わせるスキルですね。

 

 

その為、日本にいながらにしてグローバルな人材を求める場合は、「日本以外の考え方」に対して、どれくらい理解度を示すことができるかが大事です。

 

 

しかし…。ここで1つ残念なお知らせが。

 

 

自称グローバルなハーフとして、カイシャに4年半在籍した経験者から言わせていただくと…。

 

 

日本のカイシャを経験した後では既にキャパオーバー

 

 

そうなのです。

 

 

日本のカイシャ色に染まった後は、もう手遅れ。

 

 

その人物をグローバルな人間に「育てる」余地は、もう無い。

 

 

ニホンのカイシャを経験した社員は、もう既に柔軟な考え方ができない人材になってしまっています。

 

 

日本のカイシャ独特な慣行、そのカイシャの見えないルール、年功序列などがしっかりと頭に叩き込まれ……。

 

 

優秀な人材がフレキシビリティさを失う

 

 

特に、新卒の若者たちをガッツリとその会社の色に染めた後では、手遅れ。残念ながら、そこに「グローバル育成」のキャパシティはありません。

 

 

雑務や納期、上司の相手などに追われ、「飲みニケーション」などのコワイ場に駆り出される若者たち。そして、年功序列が支配する世界の中で、クリエイティビティさのカケラも求められない事が多い日系企業。

 

 

ちょっとキビしい言い回しですが、日系起業においてグローバルな人材の「育成」という表現が合わない理由は、ここにあります。

 

 

「本社の考え」は押し付けない

 

 

もうちょっと深く見ていきます。

 

 

コダモンは、日系企業で海外の駐在員も経験しています。そこで体験した実話から。

 

 

まずは、極端なほど「本社の考え方」に固執する、日本のカイシャについて。

  

 

「本社の考えをもって海外で活躍してもらわなければ意味がない!!」 

 

 

そのようなエライサンの意見を、何度も聞いてきました。

 

 

本社というのは、もちろん役員やら何やらが雁首そろえてビジネスの戦略を立てている、日本の本社のこと。

 

 

海外においても、本社の意向を意識しながらビジネスを推進して…。と。 

 

 

うまくいった例を1度も見たことがない

 

 

マジでなかったです。

 

 

もちろん、その企業の製品の強みや生産体制など、ビジネスをする上で考慮すべきベースは常に加味する必要があります。

 

 

だからといって、頭ごなしに「ウチはこうだから」と日本の考え方を海外で押しつけてもダメ。

 

 

グローバルに活躍して欲しい人材には、日本側の意思や情報は参考程度で十分です。

  

 

日本式の考え方・働き方・仕事のリズム・優先順位など。そんなモノはは、海外で実践しようとすればするほど……。

 

 

コミュニケーションのかみ合わないドツボにはまる

 

 

大事なのは、現地の人間や習慣を理解しているかどうか。 

 

 

相手側の国と文化に対する理解度もさることながら、それを肌で経験している必要があります。

 

 

そうして行うグローバルコミュニケーションから、双方の理解が生まれ、ようやくビジネスのスタートラインに立てるのです。

 

 

これでグローバルな人材の前提もハッキリしてきましたね。

 

 

「育成」されるのでは無く「経験済み」である人材

 

 

コトバを話せる事は大前提。

 

 

その国に住んで、経験して、習慣や文化を理解してはじめて、グローバルに1歩近づき、またアウトプットにつなげられるようになるのです。

 

 

では次に、グローバルな人材の扱いを見ていきます。

 

 

グローバルな人材の求め方を明確にする

 

 

まずは、カイシャ側の姿勢を考える必要があります。

 

 

各々のカイシャでどのような「グローバル」を求めるのか

 

 

その明確な目標と目的設定が必要。 

 

 

わたくしコダモンも、実際カイシャのラブコールに応えて中途入社したわけですが……。

 

 

フタを開けてみたら、

 

 

カイシャがグローバルな人材の使い方をわかっていなかった

 

 

かなり拍子抜けな経験をしました。

 

 

ある程度有名な大手で一部上場企業だったのに……。

 

 

そのカイシャには4年半ほど付き合いましたけど、結局最後までグローバル企業の片鱗も見えませんでした。

 

 

なにはともあれ、グローバルな人材に何を求めたいのか、細かいところまで明確にするべき。

 

  

・海外に長期出向して、現地のダイレクターと連携し、日本側とのコミュニケーション向上のみに特化させる 

  

 

・短期出張ベースで、現地ビジネスやローカルの問題点・課題点を洗い出し、日本側と摺り合わせをする際の、リード役にさせる 

  

 

……などなど。 

  

 

これらは一見非常にピンポイントですが、タスクを明確にすればするほど精度の向上が見込めます。 

 

 

こんな時に日本のカイシャがやりがちなのが……

 

 

現地顧客をフルで対応させつつ、ローカルスタッフとの調整も一任させ、さらには日本側に全てを事細かくリポートさせる…。みたいなパターン。

 

  

いわゆるスーパーマンみたいな働き方

 

 

コレがうまくいくわけがない(笑)

 

 

社員3人分くらいの仕事量をさせるようなものです。

 

 

実際にそのような働き方で頑張る人を目の当たりにしてきたけど、結局与えられタスクのどれもが中途半端で終わり。

 

 

そして、見事に失敗していた(笑)

 

  

「グローバルな人材 = 何でも一任できる」という勘違いから、このような途方も無い要求が発生します。

 

 

そうならないためにも……。

 

 

明確な目標設定。そして、その目的の達成に必要なレベルのグローバル人材の選定が重要です。

 

 

コトバだけでは使い物にならない

 

 

もうひとつ誤解されがちなのが、言語です。 

 

 

言葉はコミュニケーションのツールのうちの1つでしかない

  

 

「英語ができる = グローバルな人材」

 

 

このようなおバカな図式が横行している、日本のカイシャ。

 

 

「TOEIC○◯点」などという看板を意気揚々とひっさげて入社してきた人材には、その「海外経験」を問いただしてみましょう。 

 

 

「上手な英語が話せるだけ」な場合があります。

 

 

机に向かって勉強してきた英語力は、実際には通用しないケースが多い。 

 

 

くどいようですが、グローバルコミュニケーションの大前提は、当該国の文化・考え方や習慣を知った上でコミュニケーションを図ること。

 

 

交渉の場で空気を読めずに「アワアワ……」とならないためにも、海外経験の有無の確認は、必須です。

 

 

まとめ

 

 

本当にグローバルに活躍をしてもらえる人材。

 

 

彼らを現場に投入する場合、その先のビジネスの行方と成功の是非は、その人の「海外経験」に頼る事になります。

 

  

言い方を変えれば……。

 

 

海外経験が無い人材はグローバルビジネスの即戦力になり得ない

 

 

海外経験の無い新卒をグローバルに「育成」することの難しさも、既に述べたとおりです。

 

 

あくまで「育成」にこだわるならば、1~2年以上海外拠点に駐在させて、明確なタスクと共に地道に投資していくしかないでしょう……。

 

 

コダモンの所属していたカイシャでも、英語もロクに話せない上司が海外の主要ポジションについて頑張っていました。

 

 

「本社の力でなんとかなる」と思っていた彼らは……。

 

 

ローカルスタッフから見事に総スカンをくらった

 

 

これは、ちょっと笑えない。本当にあったコワイ話。

 

 

日本式を海外で強制的に実践しようして、最後は誰からも協力を得られなくなった。現地のスタッフにもグチばかりが増えて、効率が目に見えて下がります。

 

 

このように、社内ですらまともに動けないのに…。海外におけるビジネスの促進などは、もってのほかです。

 

 

海外であきれられてしまう前に、カイシャの要求に合うグローバル人材の選定からじっくり始めるべきですね。 

 

  

……。

 

 

いかがだったでしょうか。

  

 

なかなか定義するのが難しい「グローバルな人材」というトピック。

 

 

わたくしコダモン目線でお届けしましたが……。どれも、10数年の海外生活と4年半のカイシャ生活で得た結論です。

 

 

日本での「グローバル」の捉え方は、やはり海外のそれとは異なります。 

  

 

ビジネスにおける日本のカイシャの国際競争力強化、国際的に通用する社員の育成という取り組みは、もちろん否定しません。 

 

  

ただ、それを実行する場合の「壁」は、確実に存在している。 

 

  

「グローバルコミュニケーション」が、日本のどのカイシャでもスタンダードになる日は、着々とカウントダウンされています。 

 

 

 

コダモン