ハーフが「カイシャ」に就職してみた_第6話〜大学編完結〜

ハーフが「カイシャ」に入る前の話。大学編の最終回。ドイツの大学を苦労しながら卒業してみた。

 

大学編最終回 – ドイツの大学はマジでキツかった

 

 

コダモンです。

 

 

ハーフであるコダモンが、日本で日系大手のカイシャに就職してみた話。

 

 

第6話:〜大学編〜 最終回。ドイツの大学を卒業してみた。

 

 


 

 

ドイツの大学に通いながら、グローバルを経験してきた前回からの続き。

 

 

「ハーフが『カイシャ』に就職してみた」のプロローグ、大学編の最終回。

 

 

ドイツの大学が最後まで一筋縄ではいかなかったお話です。

 

 

……。

 

 

「海外の大学は卒業が難しい」という話。

 

 

聞いたことありませんか?

 

 

入学はカンタンだけど、卒業するのが難しい。

 

 

ドイツの大学を卒業して、実際に経験した立場から言わせていただくと…。

 

 

本当に超大変でした(笑)

 

 

日本の大学は入るのが難しいけど、出るのはカンタン。

 

 

そして、これの逆パターンが、ドイツの大学です。

 

 

単身ドイツに渡り、右も左もわからないまま大学生活をスタートさせた、わたくしコダモン。

 

 

もう一つの母国語であるはずのドイツ語を勉強しながら、どんどん進むハイレベルな講義に必死についていきました……。

 

 

ここがヤバイよ海外の大学

 

 

日本の大学を経験していないコダモンですが、受験勉強のキツさは知っています。

 

 

たくさん勉強して苦労して、大金を準備して入学するのが日本の大学。

 

 

その反面、ドイツの大学は基準さえ満たしていれば誰でも入れます。

 

 

前にもお話した通り、 "Abitur" の資格さえゲットできれば、けっこう誰でも大学に行けます。

 

 

そして、「〇〇大学」という肩書きも、ドイツではあまり意味がない。就職時の履歴書で大事なのは、卒業成績と実務経験。

 

 

海外に出たら、大学名なんて誰も気にしません。

 

 

ドイツでも、大学名は意味をなさない。

 

 

要するに…。ドイツではどの大学にも(基本的には)入学できるし、優劣もほぼ存在しない。そのため…。在学時の経歴と卒業成績だけがモノを言うのです。

 

 

大学に入っても、まったく結果を残せずにショボい成績で卒業したら…。高確率で就職難が待ち受けています。

 

 

だから、みんな必死で頑張る。

 

 

そうです…。

 

 

ドイツの大学は入るのがカンタン

 

 

だけど…。

 

 

卒業するまでが大変

 

 

こういうことです。

 

 

生半可な姿勢と知識で大学に入った人は、すぐにドロップアウトしてしまう。

 

 

そして、頑張って大学を卒業しても…。その中身次第では、就職活動時に箸にも棒にもひっかからないかもしれない。

 

 

誰でも入学できるけどしっかり卒業していくのは「デキる人」だけ。

 

 

日本の「温室育ち」で、ぬくぬくと高校生をしていたドイツハーフ。そこから、急にドイツの大学というシビアな世界に飛び込んだため…。入学当初から、ガクガクブルブルでした。

 

 

コダモンの周りでも、1人また1人と、学期毎に学生が減っていく……。その中には、同じ時期に大学生活をスタートさせていた人も多く、彼らが去って行くのを見るのは、辛かったです。

 

 

長期休み明けの新学期に、「あれっ、あの人って自主退学したの!?」みたいな事が、よくありました。

 

 

さらに…。ドイツの大学は、入学費などの諸経費が非常に安価なこともあり、「大学生活をスタートさせる」事自体のハードルが低かったりもします。

 

 

そのため、大学に籍を置くことも、すんなりいく。

 

 

ただその分、大学側は、そんな学生達をほったらかす。

 

 

「やる人はやる」。「やらない人はやらない」。ただそれだけ。

 

 

完全に実力主義で、大学側は、退学していく人にすら無頓着。

 

 

「入学するのはいいけど、全部自分で面倒見てね」といったスタンスなのが、ドイツの大学。

 

 

そんな環境で、卒業するまでが本当に大変だった。

 

     


ハイレベルなドイツの大学講義

 

 

まずはコレ。

 

 

自ら教壇に立ってプレゼンをする

 

 

ドイツの大学では、受動的な受講姿勢でなく、積極的な参加が要求されます。 

  

 

ペーパーテストだけパスすれば良いようなシステムにはなっていないのです。

  

 

コダモンは修士課程を卒業しましたが、期末に筆記試験だけが行われるような講義は、逆に珍しかったです。

 

 

「授業は適当に受けて試験だけ結果を残す」ような真似は、基本的にできません。

 

 

なぜなら、学科や受講人数にもよりますが……。

 

 

口頭発表があるからです。

 

 

パワーポイントを使いながら。

 

 

今で言うところの、プレゼンテーションですね。

 

  

学期を通して、講義毎に1回から2回、与えられたテーマに関しての研究発表のような形式で、教授や講師含めた全員の前で学生が発表をするのです。

 

 

グループでやる場合もあれば、一人で行う場合もあります。

 

 

プレゼン資料も自分たちで作り、その構成力が試されます。

 

 

20分~30分の間しゃべり続け、その講義の規模が大きければ大きいほど、聴講者も50人規模などに。

 

 

これが超ド緊張ものです (汗)

 

 

発表するにあたり、参考にした資料・文献を明確にする事はもちろん、講師などからも、理解度に関する質問が矢継ぎ早に飛んできます。

 

 

全く気を抜けません……。

 

 

質疑応答にしどろもどろになっても、ダメ。

 

 

事前にある程度打ち合わせはしているものの、採点表を片手に質問してくる教授も多く、冷や汗タラタラ。

 

 

表面をひっかいただけのような、薄っぺらい内容のプレゼンをしてしまうと、しっかり評価に反映されてしまいます。

 

 

教授の質問にまったく答えられなくて、追い詰められて泣いちゃう子もいるほど。

 

 

マジで毎回ヒヤヒヤだった

 

 

常日頃から、自分の知識向上を怠らないようにしていないと、絶対にボロが出る。

 

 

このように、双方向で進む講義が多いのがドイツの大学です。 

 

 

「ただ聞いてるだけ」や「座ってるだけ」のような講義は、ほぼ皆無でした。

 

 

ただし…。

 

  

その分しっかりと鍛えられる

 

 

大変でしたが、コダモンは、今でも大学時代の経験に感謝しています。

 

 

ビジネスでも必要なプレゼンする力、構成を練る力、質疑応答に対応する力。それらは、確実にこの口頭発表の経験が活かされています。 

 

 


要求されるレベルが高い

 

 

とある教授は、こんなことを真顔で言っていました。

 

 

「毎日、本を最低1冊は読みなさい」……と。

 

 

マジか

 

 

と思いましたね。 

  

 

これは、冗談ではなく、本当に要求されたコワイ話。

 

 

「そのくらいのペースで知識をつけていかないと、卒業までに帳尻が合わなくなるよ」という、教授からのありがた迷惑なメッセージなのです。

 

 

そして、その要求どおりに、講義の中では時事ネタ含め質疑応答の中身が多岐に渡ります。

 

 

「あっ。コイツ勉強してないな」

 

 

ということが、すぐにバレます(笑)

 

 

講義のほうも、授業内容を事前に把握している事などは当然だといわんばかりのペースで進みます。 

 

 

まったくウカウカしてられません。

  

 

教授や講師は、プレゼンや質疑応答、試験結果や面談などを通し、その学生のレベルをおおよそ把握します。

 

 

そして、それがベースとなり、後々の卒論や卒業試験のテーマの摺り合わせを行うのです。

 

 

コレが何をもたらすかというと……。

 

 

ダメ学生には比較的簡単なテーマが与えられ、どう頑張っても好成績を残せない流れになってしまう 

 

 

せっかく頑張ってきたのに、卒業後の就職に影響が出るようなことはやっぱり避けたい……。

 

 

誰もが思うことは一緒。

 

 

そのため、常日頃から神経を張り巡らせながら、皆真剣に授業に臨むのです。

 

 


後にも先にも「積極性」が求められる

 

 

これは、海外で日本人が1番陥りやすい問題。(ハーフですが)

 

 

ドイツでは、何をするにもとにかくアピールしたもの勝ちなのです。

 

 

引っ込み思案だと、周りから置いて行かれます。

 

 

「私は人見知りだから…」みたいな事をやっていると、誰も見向きもしてくれません。

 

 

積極的に自分の長所、特徴やスキルを、全面に押し出す必要があるのです。

 

 

周りを蹴落として……とまではいきませんが、実力主義の世界が大学にも根付いているのです。

 

 

教授が(良い意味で)目をつけた学生には、学校の推薦で参加できるような奨学金の選考会などへ招待されるケースも多いです。 

  

 

それらは、もちろん履歴書にも大きなプラスとなります。 

 

  

「欧米では大学から個人戦」と以前お伝えしましたが、その基礎は、学生時代にレベルの高い講義やディベート、各種プログラムを通して培われるのです。

 

 

そんな中、わたくしコダモン……。 

 

  

当時はついていくのがやっとでした 

  

 

卒業成績は決して悪くなかったのですが、無事に修了するまでの過程は、かなり険しい道のりでした。

 

 

最初は英語もままならない状態だったので、読まなければいけない参考文献や学術論文が英語でしか無い場合も多く、基本的な部分で困ったことも。 

 

 

そして同時に、大学は面倒を見てくれない。

 

 

その上、レベルの高い講義や試験を、いくつもこなさなければならない……。

 

  

このように、自分で学ばなければ次へ進めない」のも欧州の大学の特徴。

 

 

コダモンは、足踏みするような時期も過ごしつつ、気長に地道に学生生活を送っていました。 

 

  

大学時代に四苦八苦しつつ、次第に学びを深めていった経験。

 

 

「ドイツの大学を卒業」と履歴書に記載できるようになるまでには、それ相応の苦労があったのです。

 

 

……。

 

 

「ハーフが『カイシャ』に就職してみた」の序章、大学編はここでいったん終わります。

 

 

ドイツの大学に通い、グローバルな環境でビシバシとしごかれた経験。そして、インターナショナルコミュニケーションをふんだんに学べた学生生活。

 

 

それらをひっさげた、自称「国際的なハーフ」が、日本のカイシャへ入社していく話。

 

 

これからが本番です……!