自分の給与が「見える化」されたら?

社員の「等級ランク」を公開して給与が丸わかり? 社員同士が評価し合うシステムがあるらしい。


同僚の給与が「見える化」

 

 

コダモンです。

 

 

年功序列の制度で、エスカレーター式に昇給・昇級が約束されている、日本のカイシャ。

 

 

一般的なサラリーマンは、新卒で入社したカイシャにずーっとしがみつき…。定年までシコシコと働いて、大手ならば『数千万円』とも言われる退職金をもらい、勇退。

 

 

カイシャ生活を終える時には、部長くらいまで昇進できれば万々歳。

 

 

このような働き方が理想になっているみたいです。

 

 

いったんカイシャというレールの上に乗ってしまえば、後は楽だとも言えます。入社後数年間の「下積み」の期間さえ過ぎてしまえば、あとは適度に消耗しながらカイシャ生活を送っていればいい。

 

 

まぁ…。そんなクソつまらなそうな生活に耐えられればの話ですが。

 

 

あと、最近大手でも普通に行われる早期退職などの憂き目にあわなければ…ね。

 

 

同じカイシャで何十年もストレスを耐え忍ぶことができれば、会社員は立派に務まることでしょう。

 

 

今回は、そんな会社員の「給与」にまつわるテーマ。

 

 

どうやら、エスカレーター式の給与事情とは対極にいるようなカイシャが存在するらしいのです。

 

 


匿名評価制度で社員が「お互いを評価」

 

 

「同僚の給与を『見える化』したら、社内はどうなるか?」

(出典: https://forbesjapan.com/articles/detail/16271, 2017年5月17日現在)

 

 

こんなタイトルの記事を見つけました。

 

 

そして、その内容がけっこう斬新だった。

 

 

日本のほとんどの企業は、欧米諸国のような「成果主義」とはほぼ無縁です。

 

 

日本では、ヒラ社員のペーペーがどんなに大きな偉業を成し遂げても、一気に課長へと昇進できる事はほぼ皆無でしょう。その反面、ドイツなどでは30代でもダイレクターになるようなケースはけっこうあります。30代なのに、部長級のポジション。

 

 

『成果』だけ評価が決まる欧米諸国の企業では、上司が年下というケースは多々あります。

 

 

そんな中、とある日本の成長企業では、「給料の透明化」が導入されていると言います。

 

 

その中身は、「等級ランクの公開」というものだそうです。

 

 

「同社の人事評価は、6段階の等級があり、1つの等級の中にランクがある。等級とランクごとに給与額の枠が定められ、自己目標の達成度に応じて給与が決定する。」(同上)

 

 

要するに…。

 

 

どこのカイシャにも存在する、いわゆる「職級」のようなシステム。係長とか課長になる間にも、いくつかの階層が存在します。そして、その一つ一つの等級に応じて、給与額が決まっている。

 

 

ここまでは、普通。

 

 

しかし、このカイシャは…。

 

 

その社員一人ひとりの「等級ランク」を公開した

 

 

「誰がいくらもらっているか」を、社内で一目瞭然にしたのです。

 

 

これって、かなり斬新!

 

 

コダモンが4年半勤めていたカイシャにも、「職級」なるものが存在していました。役職がつくまでにも何等級かあり、その上にもけっこう細かくランクが存在しました。

 

 

しかし、「誰がどの役職」かどうかは知っていても、「その人がいくらもらっているか」なんて、もちろん知りません。

 

 

それが、今回ニュースになった企業では「完全に見える化」されている。

 

 

さらにさらに…。

 

 

「360度評価」という、同僚たちによる「匿名評価」が各社員の給与や昇級を決めているというのです。

 

 

「360度、周りから見られることで意識が変わります。また、役職者になる場合、チームの部下の9割以上の支持がないと昇格できません。公平な制度により、みんなが納得感をもって働けるのです」(同上)

 

 

「周りの人が評価者になって、匿名での評価を行う」制度。

 

 

360度…。全方向から「見られている」中での評価制度。上司や部下などの上下関係だけに捉われない、公平な制度を目的としているのだとか。

 

 

こうすることによって、「ヤバい同僚が上司へ昇進する」というような、理不尽な人事が避けられる。

 

 

もしくは、ダメ社員がエスカレーター式に昇級することもなくなっていく。

 

 

そうすることで、各社員が、自分の立場に責任を持ちながら仕事にはげむようになるようです。

 

 

ふーむ…。

 

 

「実力主義」だけではなく、同僚の同意や周りの評価を得てはじめて、しかるべきポジションへと昇進していく、この制度…。

 

 

正直なところ微妙だと思う

 

 

同僚や部下など、立場や関係性が異なる人が評価者になり、対象者を評価するのは、アイデアとしては悪くない。

 

 

みんなが納得しないと、昇給・昇級が難しくなるわけですが…。

 

 

本当に実力通りの評価が周りから下されるのか? それが気になります。

 

 

社内の人気者がある一定の高評価を得てしまったりしないのだろうか。

 

 

イケメンが評価高くなったり(笑)

 

 

ちょっとカワイイだけの子が高評価になったり…??

 

 

この企業は、制度の導入に際し、一定の反対意見はあったものの、メリットの方が多かったと言っています。

 

 

各社員が「自分を客観視」することにより、理不尽な人間関係が解消されたり。また、それぞれがお互いを評価し合う環境の中で、より良い働き方を目指すようになったり。

 

 

業務のムダを見つけ、効率化につなげることが目的なのですね。

 

 

それはそれで素晴らしいのですが、やっぱりどこかに穴がある気がする。

 

 

「実力主義」をもっと前面に押し出す働き方改革には賛成ですが…。ここまで自分の給与形態をシェアするようになると、やっぱり劣等感とか優越感が生まれてしまうのではなかろうか。

 

 

みんながみんな「自分も負けてられないぞ!」と奮起するカンフル剤になればいいのですが…。

 

 

逆に、自分を周りと比べてしまって自己嫌悪感とかを生み出してしまう気もします。

 

 

…。

 

 

業務の無駄を極力省くための制度として、その根本的な姿勢は共感できますが…。

 

 

「給与の見える化」はモチベーションにつながるポジティブな部分と、社員たちの間で劣等感を生み出すネガティブな部分が、表裏一体。

 

 

そして…。

 

 

「社員が社員の等級を決める」というシステムは、そもそも絶対に「公平」とはいかないと想像します。

 

 

…。

 

  

他人の可能性を引き出すための制度とは言え、コレはちょっとやり過ぎ。

 

 

年功序列はもちろんグローバルに見たら時代遅れだけど、この企業のような評価システムも、ちょっと進む方向が違うかな…と。

 

 

年功序列と集団行動がメインの日本。その中で、「個の尊重」をどのレベルで導入し、どのような「実力主義」の組織体制を作るのか?

 

 

今後の「日本のカイシャのあり方」に、注目しています。

 

 

コダモン